竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界30年これまで50を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

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和民、250円居酒屋「旨い家」オープン! でも高くても支持されてる店もある

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こんにちは。竹村です。 それにしても暑い東京です。一部の施設で明らかに冷房を弱めている、というところがありますが、さすがにこれに文句をつける人はいないでしょう。日本人の協調性と我慢強さです。

 

さて本日の本題は、このニュース。 新聞的には昨日のニュースですが。

ワタミ 250円居酒屋 5年で100店舗計画

 

友人がFacebook上でこのニュースを取り上げ、「何故そんなレッドオーシャンにまた突っ込むのか」と評してましたが、私も感覚的にはそう思いますね。 ただ、「和民」や「わたみん家」等全国の700近い店舗の詳細なデータを分析しての新業態の方向性でしょうから、きちんとウォッチしたいと思います。 まさか、天下の和民が、「労働強化で人件費をもっと下げれば勝てる」とだけ考えているわけではないでしょう労基署からもかなり目をつけられている企業ですし。

 

しかし、この新業態、本日御茶ノ水にオープンのようですが、記事によれば、 ・メニューの半分が250円、8割が280円以下 との事ですから、かなり思い切った価格設定。 250円の刺身、というのはどんなもんかんぁ、と思いますが。 さ○ら水産だって、刺身は250円では食べられません。

 

記事によば、コロワイドも低価格業態展開の方向性を強化、とのこと。 歌舞伎町に6月に出来た「ヤキトリセンター」も好調なようで。 やはり、背景は記事にあるとおり、 サラリーマンの1回の飲み代単価の急速な下落 があるのでしょう。 新生銀行調べでは、この3年で単価にして40%減。 もうすぐリーマンショック前の「半分」の数字になるわけです。 この「低価格戦争」は企業対企業、チェーン対チェーンの戦いですね。 やはり、牛丼の安売り戦争に対して、「東京チカラめし」をぶつけてくる三光フーズさんの戦略なんか見ていると、とても「個店」では勝負にならない気がします。

 

ただ、この低価格戦争のレッドオーシャンしか伸びてる市場は無いのか?と考えれればそういうわけではありません。 例えば、すき家、吉野家、松屋が血で血を洗った戦いをしている中、「すた丼」「すためし」なんかは確実に固定客を増やしている気がします。

「伝説のすた丼」のアントワークス

「情熱のすためし」のユウシン

 

伝説の〜、情熱の〜、ややこしいですが、どちらも伸びてます。 価格は牛丼並の倍、ですが確実なファンがいますね。 牛丼並2杯と比べて満足度が高い、ということでしょう。 そして、「居酒屋」でも今絶好調なチェーンがここ。

APカンパニー

 

「じとっこ」他ブランドでこの2年位の店舗展開スピードは目をみはるものがあります。 ここも普通に飲んで食べれば激安居酒屋の倍くらいになりますが、どの店も繁盛しています。 さて、だいぶ長くなってしまいましたが、この「外食」に今フランチャイズで参入するとしたら?と考えると難しいですね。

 

「低価格競争」をやる業態だけは避けるべき なのは、間違いないと思います。 そこは、大手直営チェーンに任せましょう。 本日はこんなところで。

 

上で紹介した、APカンパニーの米山社長の本が出たようですね。 まだ読んでないんで読んでみます。 

 

ありきたりじゃない 新・外食 ありきたりじゃない 新・外食
(2012/02/03)
米山 久

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