竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界30年これまで50を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

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ディズニーランドはフランチャイズ発想でいつまでも続く夢の国

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こんにちは。竹村です。 どんより曇った土曜日です。昨日は都内でゲリラ豪雨的雨も降りましたね。

 

さて、本日の日経朝刊1面には、オリエンタルランド、好調の記事が。

オリエンタルランド 営業利益最高に 4~6月期

(会員限定記事なので、最後に全文コピーをしときます)

 

前年は「大震災後」ですから大幅に上回るのは当然としても、 「過去最高益」 は見事です。 記事にも少しあるように、まだまだ海外からの観光客の数は戻ってませんから、 「日本のリピーターたち」 による数字です。 それにしても、日本人が、 これほどまでに何度も何度も行く遊園地 というのは、ここ意外にないでしょう。

 

そして、その魅力はやはり、「ディズニーリゾート」が毎年、少しづつ進化しているということが大きいと思います。大型のアトラクションの追加は何年に一回でも、ファンを魅了するマイナーチェンジが数々なされています。

 

そして、それはやはり、 この遊園地が「フランチャイズ発想」で運営されている、 ことによるものだと、竹村は解釈しています。

 

正確には、オリエンタルランド社が、米国ディズニー社から日本でのビジネス展開権を買っている、という「ライセンス契約」ですが、内容的にはかなり「フランチャイズ契約」に近いものです。 「ライセンスの使用」だけでなく、継続的な「運営の指導」や「サービス品質の管理」というような項目まで入ってますから。

 

オリエンタルランド社が米ディズニー社に支払うロイヤリティーは、 入場料売上に対して10% 物販売上に対して5% です。 これはかなりの金額です。「利益」の10%ではなくて「売上」の10%ですから。 パスポートが6000円だとすれば、そのうち600円が米ディズニー社に入るわけです。 ただ、それだけのロイヤリティを支払う対価として、「東京ディズニーリゾート」は、日本の他の遊園地とは一線も二線も画している、と言えるわけです。

 

1983年の4月15日が開園ですが、竹村は開演翌日の新聞記事を今でもよく覚えています。 大人3900円、子供2900円(当時)という高すぎる金額設定 そして、 弁当持ち込み不可のため、飲食にまた大金がかかる この遊園地はアメリカが儲けるために作らされたもので、日本では絶対はやらない みたいな趣旨でした。

 

ところがどっこい、ですよね。 とにかく、このディズニーのスゴイところはファンを虜にしたまま、何度もリピートさせるところです。

 

女の子とデートをしても「と○まえん」や「富士○ハイランド」だと前に来た時の話をすると、相手の女性は不機嫌になる方が多いわけですが、ディズニーランドだとなりません。逆に大の男が「実は初めてで…」なって言ったらモテないやつのレッテルがはられるでしょう。

 

そのぐらい「違う」という話です。

 

ディズニーの「リピーター戦略」なんて、大きな話すぎて自分の起業には関係ない、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。「考え方」ですから。 沢山の本が出ていますので、是非研究してみて下さい。 これは名著だと思います。少し難しめですが文庫で手に入りますので。

 

本日はこんなんところで。

 

ディズニーランド物語―LA‐フロリダ‐東京‐パリ (日経ビジネス人文庫) ディズニーランド物語―LA‐フロリダ‐東京‐パリ (日経ビジネス人文庫)
(2001/07)
有馬 哲夫

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<以下日経WEB版記事コピー> 

東京ディズニーランド(TDL、千葉県浦安市)を展開するオリエンタルランドの2012年4~6月期の業績は、本業のもうけを表す連結営業損益が150億円程度の黒字(前年同期は30億円の赤字)と、4~6月期として過去最高になったようだ。大型イベントの効果もあり、4月の入園者数が過去最高になるなど、集客増が収益を押し上げた。 東京ディズニーシーの新アトラクション「トイ・ストーリー・マニア!」 画像の拡大 東京ディズニーシーの新アトラクション「トイ・ストーリー・マニア!」  売上高は900億円前後と前年同期比9割近く増えたとみられる。大型イベント「ディズニー・イースターワンダーランド」が人気を呼び、東京ディズニーシー(TDS)を含めた4月の入園者数が過去最高を記録。5、6月もこれまでの想定を上回ったようだ。  定期的なアトラクション見直しの効果もあって首都圏を中心にリピーター客が増えた。東日本大震災直後、2桁減が続いていた台湾や中国などアジアからの観光客数も、6月時点でほぼ震災前の水準に戻ったようだ。  傘下の4ホテルの予約率も9割前後に回復。利益率の高いグッズ販売が伸びたほか、コスト管理も徹底し、営業利益は直前四半期の1~3月期(100億円)と比べても2桁増となった。  夏休みシーズン入りの足元も客足は好調だ。4~9月期の営業利益は38%増の282億円を見込むが、上回る可能性がでてきた。今月上旬にはTDSで人気アニメ映画を題材にした新アトラクション「トイ・ストーリー・マニア!」を開業し、集客の目玉とする。