竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界30年これまで50を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

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トヨタのラクモのお陰でアースカーが伸びる、という話

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こんにちは。竹村です。 イチローの電撃移籍に続くのが、ゴジラ松井の戦力外通告。 18試合連続無安打、とのことですが、やはり「プロ」の世界は厳しいです。

 

さて、昨日UPした、 「トヨタのカーシェアリング事業参入」 の反響はスゴイですね。 アクセスが一気に増えてます。 いつも30位くらいのランキングが本日14位なのはこのせいです(笑)。

 

で、そこから頂いたお問い合せ(意見?)にこの場を借りてお答えしたいと思います。 それは、 「大手のトヨタが一気に参入したら、アースカーなんてひとたまりもないですね」 というもの。

 

それは全く「逆」ですね。 この「トヨタがカーシェアリング事業に参入」というニュースは、アースカーを含め、先行してこの事業に参入している企業にとっては確実に「追い風」になります。 これは、今、実際にカーシェアリングで商売をされている方は実感しているかと思いますが、 今、カーシェアリングの商売が難しい(立ち上げまでに時間がかかる)のは、 商売として市民権を得ていないから なのです。 これに尽きるのです。 便利さを、安さを伝えても、なかなか使ってくれない。 それは、 新しい商売 = アヤシイ からです。 日本人は「ちょっと良さそうだ」と思ったくらいでは、1度試しに使ってみよう、とはならないのです。 周りの人が使った、という噂を聞いて、Facebookで友達が使った、という情報を仕入れてやっと使ってみるわけです。

 

例えば「宅配ピザ」だって、30年前はなかなか市民権を得なかったのです。魅力的なチラシを何度入れても、冷めててまずいんじゃないかとか、チラシとはぜんぜん違うものがくるかも、どうやって作ってるかわからなくて不安、とか色々考えて頼まない、というような時代があったのです。

 

竹村の関わったビジネスで言えば、「東進衛星予備校」。「画像の授業」が市民権を得るまで同じく長い時間かかりました。 「カーシェアリング」というのは今までにない、新しい商売なのです。 そういう商売が市民権を得ていくためには、まず、あちこちに沢山できること、です。 そして、「天下のトヨタ」が取り組むというのは、信用的にも非常に良いと思います。 「もうこれからは車は借りる時代だよ。トヨタがやるんだから。」と一気に拡がるきっかけになると思います。

 

駅前の、トヨタが「カーシェアリング」を大宣伝してくれることによって、「そういえばうちのマンションの近くにもあるじゃない、あれも同じよね」というふうになるのです。 この「商売の感覚」が伝わりますでしょうか。 カーシェアリングというのは、レンタカーの市場の一部をとっていくのではなく、今後の車社会の常識を変えて「新しい大きな市場」をつくる、というストーリーを描いての、今回のトヨタの事業参入だと思います。 将来は大型マンションには何台かのカーシェアリングカーが置かれる、コンビニににもある、というようなイメージではないでしょうか? YouTubeを探したら、参考になる動画を見つけました。 この2つの動画を見比べてみると、 2008年時点で「本当にアヤシイ」ビジネスだった、カーシェアリングが、今年になって、随分捉えられ方が変わったことがわかります。

 

同じ東京MXテレビの放映です。 2008年のカーシェアリング。

 

今年、2012年のカーシェアリング。

 

「市民権」を得る一歩手前、かなと感じます。 今回のトヨタの参入決定がそのきっかけになれば、と期待します。 本日はここまで。