「増税前の駆け込み需要は期待できない」~セブン鈴木敏文会長
こんにちは。竹村です。 8月10日金曜日です。サラリーマンの方の多くは明日から来週日曜日までのお盆休み、の方が多いでしょうか。
今朝の「なでしこ」アメリカ戦は、いい試合でした。準決勝のフランス戦のようにはいかず、惜しいゴールが何本かゴールポストに嫌われて、あれが入っていれば・・・というシーンもありましたが、やはり全体的には「なでしこ、あと一歩金に届かず!」というところ。 でも、本当にいい夢をみせてくれました。
さて、ロンドン五輪に夢中の間に、またまた政治の方は「茶番劇」もありましたが、結局「消費税法案」の成立は確実になりました。14年8%、15年10%ですね。 これに対し、本日の日経朝刊にセブン&アイHDの鈴木敏文会長のコメントが出ています。
消費税増税前の駆け込み需要は期待するほど大きくならない。むしろ増税後の買い控えで消費が落ち込むことを気にしたほうが良い。
として、 過去の増税時前にあったような「駆け込み需要」は期待するほど大きくない と言い切っています。
もともと、この時期の消費税増税には「反対」の立場の鈴木会長。 以前、民主党岡田幹事長の、 「デフレを脱却したら増税というのは、永遠に増税しないと言っているようなものだ」 という発言に「腰を抜かす」とコメントしてました。 「腰を抜かす」が洒落にならない、もう80歳のお爺さんですが頭脳は明晰、とくに「消費心理」のヨミ、常に本質をついている、と竹村は思っており、常に注目しています。
小売のトップとしては珍しい「現場に答えはない」という主義で店に行かない。 データ、数字だけ見て、常にその「本質は何か?」徹底して考える主義です。 で
、その鈴木さんが今回の消費税増税に対する「消費者の心理、動き」について、 ・モノが豊かになり、消費者が欲しい時に買う時代 ・(値上げになるので)慌てて買いだめる心理にはなりにくい と予測しています。 確かに「タバコ増税」の時の買いだめ、とは違う気がします。 前回の1997年の消費税増税時には、イトーヨーカドーの「5%還元セール」で成功した経験があってのこの分析ですから、説得力はあると思います。
「消費税増税」とフランチャイズとの関係ですが、やはり無視できないポイントです。 たまに、「事業計画書」の検討の段階などで、 社長「あれ?これ内税?外税?どっち?」 担当者「え~と、調べます」 なんて会話を聞きますが、これはトンデモナイ感覚です。
例えばセブン・イレブンなら15年の契約期間中に、「2億円」近い消費税を預かり、支払うのです。 これは5%計算で、8%になったら2億3千万! 無視できないですよね。
今回はこんなところで。
鈴木敏文さんの著書の中でどれがいちばんオススメですか?というのはよく聞かれます。 沢山良い本があり、難しいですが、読んでなければこの本を。
セブン‐イレブンの16歳からの経営学 (宝島社文庫 604) (2008/01/11) 勝見 明 商品詳細を見る |
鈴木敏文さんはビジネス雑誌などで頻繁に発言しますから、時事的な発言はそちらでチェックですね。