竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界25年これまで30を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

フランチャイズ業界25年 FC専門家の情報発信。
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「牛角」の買収ニュースで語られていない部分

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こんにちは。竹村です。 本日はまず昨日のこのニュースを解説していと思います。 竹村自身フランチャイズ開発に大いに関わった会社のことですから。 外食市場はピークの30兆円をピークに、昨年は24兆円。 縮小する市場の中で、生き残りをかけた「M&A」は沢山行われてきました。 一時期、外資ファンドの出資による資本参加が目立ちました(ex.すかいらーく等)、それがリーマンショックによりピタリと止まった跡も、「M&A」は積極的に行われています。 「すき家」のゼンショーなんかは「M&A」戦略で急成長した企業です。 最新の記事ではないですが、「M&A」の専門家による「外食産業M&A」についての分析が参考になります。 変貌する外食企業~新たな可能性を求めたM&A この記事にも、今回の主役「コロワイド」の「積極的買収」の姿勢について書かれています。 コロワイドは2005年に、400店舗を有する、 株式会社アトム (回転寿司アトムボーイ・焼肉がんこ炎・ステーキ宮 他) をM&Aにより連結子会社化しており、これは「業績数字」を見る限り成功しているようです。 今回のレックスHD買収はこの「成功体験」からの延長でしょう。 「M&A」による買収・企業統合というと、他業界ではまず、「スケールメリット」が語られます。とくに「仕入れ」面での。 今回の各社のニュースでも「居酒屋ほか各業態での共同仕入れによるコストダウン」がメリットのひとつとして挙げられていますが、「外食産業」においては、この部分のスケールメリットは言われるほど大きなものではありません。 同じ居酒屋でも「甘太郎」と「土間土間」のメニューを共通にしたりすることはできないので。 ほぼ同一の業態の中で勝ち組企業が負け組企業を買収していく、例えば大手回転寿司が中小回転寿司を買収してくようなケースなら、その「スケールメリット」は絶大ですが、このようなパターンの買収はこの業界ではあまり多くありません。 今回のM&Aも違いますね。 もうひとつのメリットとしてあげられているのが「集客効果」。 これは合わせて2000店舗を超えるのグループという「安心感」というような大きな部分と合わせて、「ノウハウの共有」的な細かい部分がどれだけあるのか?というのも少し気になります。 レックスHDにはコロワイドにはない、携帯メール戦略から始まった、細かな集客ノウハウがあります。レインズ社長自身のtwitterによるキャンペーンなんかもかなり有名です。 ただこの部分はすぐに共有なんてことはなくて、コロワイドの店、レックスの店ともこれまでどおりやっていく、ということでしょうね。 個人的に気になるのはもちろん「フランチャイズ」のこと。 レックスHDはもともと、ベンチャー・リンクが支援し、「牛角」のフランチャイズ本部として急成長。その後も「じゃぶしゃぶ温野菜」、「土間土間」等、フランチャイズで業績を伸ばし、いまも経営的にみた場合は「フランチャイズ本部」なわけです。 「直営店の売上からの利益」<「フランチャイズ加盟店からのロイヤリティ収入」で利益を上げている会社です。 今回、この「買収劇」のニュースではこの部分が語られていないのは個人的には残念です。 要は、 外食大手が外食大手を買収した、のではなく、 外食大手が「外食フランチャイズ本部大手」を買収した、 ということなのです。 コロワイド側が、レックスHDの持つ フランチャイズ運営のノウハウが欲しかった FC店が大きな資産価値 というような見解でも出せば、大ニュースなのですが。 レックスHDの各フランチャイズジー(加盟店)として今やはりいちばん気になるのは、   西山知義 レインズ社長 が何を考えて決断し、今後について何を考えているか?でしょう。 ニュース報道から1日たった時点では、沈黙です。 西山知義 公式facebookページ twitterも閉鎖されているようです。 裏情報もいくつかありますが、「噂」の域のものも多く、この時点で「正誤」の判断がつきませんので、公開ブログに書くのは控えたいと思います。 今回はこんなところで。