竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界25年これまで30を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

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羽鳥兼市ガリバー会長の「人間発見」を読み、この方は「怪物」だと改めて思う・・・

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こんにちは。竹村です。 iPhone5は、捉えられ方はまっ二つ。 「進化はどこまでいくのか?」という絶賛派と、「がっかりだ」「退屈だ」という否定派。 そりゃ、機能にしてもデザインにしても「革新的」なものを継続し続ける難しいわけで。 「革新的」というのはそれまでの常識を変える、ということで、出てきた時には、 「何これ?」 という評価なわけです。 iPhoneはもうひとつの「文化」を作ったわけで、それが大衆化、日常化すれば「退屈」になるのはある意味当たり前です。 これからiPhoneが作ったスマホの常識をひっくり返すようなスマホが出てくるのでしょうか? Googleの動きに少し期待です。 さてさて、 今週の日経本紙夕刊の連載、「人間発見」は ガリバーインターナショナル 羽鳥兼市会長 です。 車の流通改革へ走る 車の流通改革へ走る 第2回 車の流通改革へ走る 第3回 車の流通改革へ走る 第4回 車の流通改革へ走る 第5回 全部「会員限定記事」になっており、会員登録されていない方には申し訳ありません。 (「無料登録」分で読むこともできますので、おすすめします。) 竹村が、約15年前にフランチャイズ開発をお手伝いした、「車買取専門店ガリバー」です。 順番で言えば、「東進衛星予備校」の次に関わったFCということになります。 当時から羽鳥さんの「発想力」というのは、まさに「怪物級」でした。 天性の「直感力」、というのもあったと思います。 このインタビューでは例えば、ここ。 >全国展開する資金も時間も足りません。フランチャイズチェーン(FC)のシステムを活用し、まず、青森県弘前市のリンゴ園の経営者と契約を結びました。あえて中古車販売の素人を選んだのは、本部が決める買い取り価格を受け入れてもらいやすいからです。 普通の発想だと、こうはなりません。 ただ、ここにガリバーの成功の原点があります。 中古車に詳しい人と組んでいく、のではなく「素人」と組んでビジネスをする、という。 この発想から、中古車の知識はないが同じ車関連のビジネスをしている、 ガソリンスタンド に目を付けたことにより、FCは全国に拡がります。 また、「発想力」「直感力」だけでなく、その対極ともいえる「継続力」もあることが、勝てた理由でしょう。 「車買取専門店」というビジネスは一度失敗するのです。 >車を売ってくれるお客さんは殺到しましたが、オークション市場の規模がまだそれほど大きくなく、仕入れた車をうまく売りさばけません。利益が上がらず、1年後に休眠させるしかありませんでした。時期尚早だったのです。 85年に立ち上げて、一度やめています。 ただ、ここからがスゴイわけです。 >夢をあきらめたわけではありません。その後も、全国のオークション市場の動向に注意を巡らし、取引価格などのデータを収集し続けました。 >機が熟したとみて94年に設立したガリバーインターナショナル・コーポレーション(現ガリバーインターナショナル)では、5年間で直営店と加盟店の計500店舗設置の目標を掲げた。 9年間「今か、今か」と狙っていたわけですから。アイデアマンの羽鳥さんですからその9年間に、もっと魅力的な商売のネタは浮かんだかもしれません。でもこの商売は温めていた。それだけ魅力的な商売だったということです。 「面白いビジネスのアイデア」というのは本当に沢山あります。 ただよく言われるように「ビジネスモデル」だけで立ち上げて、そのまま立ち上がらないというケースは本当に多いのです。 事業が成功の軌道にのるためには、 イデア + 実践力 + 機が熟す この三拍子が必要なのですから。 そう考えると、 「新しい商売」を成功させるということ がどれほど難しいことがわかります。 だからこそ、当たった時は大きいのです。 この羽鳥さんが52歳で始めた事業が4年で株式店頭公開、7年で東証一部上場、までいくわけですから。 今思い返しても、本当にこの羽鳥さんという方は、面白い、魅力的な方でした。 万人に通じる「人間的な魅力」というのはこういうことか、と当時思いました。 この連載でも様々な羽鳥さんの人間力を占めすエピソードがでてきますが、竹村的にはベストはこれ。 少し長いですが。引用します。 >下請けから脱出する方法を考えるうちにひらめいたのが、事故車の引き揚げです。  中古の7トンクレーン車を買い入れ、事故車を探すパトロールを始めたのです。毎朝5時から国道を走り、南へ50キロメートルを往復した後、今度は北へ50キロメートルを往復。合計200キロメートルを走ると事故車が次々と見つかりました。事故で田んぼに落ちた車などを見つけ、持ち主と交渉すると、すんなりと修理の注文が取れました。  そのうちに、昼休みは警察署の駐車場にクレーン車を入れ、事故の発生現場に向かうパトカーについて行くようにしました。少しでも時間を無駄にしたくなかったからです。最初は警察官から怒られましたが、何度も繰り返すうちに仲良くなり、事故が起きると警察から直接、連絡が入るようになりました。  タクシー会社も協力してくれました。事故車を見つけたら連絡してもらい、成約したら一定の謝礼を払うのです。仕事はどんどん増え、自分の会社だけではさばけなくなり、他の板金会社に外注を始めました。下請け業務で苦しんできた会社が、下請け会社を使う側に回ったのです。 (ここまで) どうでしょう。「商売人」を超えた人間力があるからできる技です。 最後に、この羽鳥さんの成功のポイントとして絶対書いておきたいことがあります。 それは、 「人生目標の大きさ」 です。 「発想力」「直感力」「継続力」そして「人間力」 そのすべてのベースになっているのが、その「目標」についての考え方です。 目標の捉え方、考え方が「怪物級」、常人とは違うのです。 常にフツーでは理解できない、とてつもなくデカイ商売のことをいつも考えておられる方でした。 >自動車市場に逆風が吹いていると指摘する人もいますが、当社はまだまだ成長する余地が大きいと思っています。日本国内での自動車保有台数が約7500万台で、当社の取り扱いは年間約20万台です。 7500万台のうち、まだ20万台なんだから、あと300倍も400倍も伸びられる!くらい考えているわけです。 15年前も、車に同乗させてもらいながら、 「竹村くんねぇ。街を走っている車は全部中古車!昨日買った車でもナンバーついたら全部中古車!これが全部お客さんになるんだから、この商売は大きい。まだみんな知らないだけで、知れわたったら大変なことになるよ。」 と話してくれたのを今でも覚えています。 そして、2年もしないうちにそうなったんですね。 >当社の現状を登山に例えると、エベレストに登るためのベースキャンプができ、これから本格的な登山を始められる段階です。私は冗談で120歳まで生きると公言してきましたが、そう考えると、これからやりたいことが次々と浮かんできます。 この「目標感覚」、ですから、ガリバー羽鳥会長の怪物級の成功物語は、まだまだ続きそうです。 本日はこんなところで。