ファミマが「コンビニ宅配」を鹿児島からスタート!で改めて考える「コンビニという商売」
竹村義宏のフランチャイズBlog
おはようございます。竹村です。
いよいよ、ファミリーマートが、買収した「宅配クイック1・2・3」の販売網を使って、
「コンビニ宅配」
を開始。
ファミマ、宅配サービスを12日に開始
先日の、ローソンとヤフーの提携発表もありましたので、「加速」でしょうか。
>対象商品は、プライベートブランド(PB=自主企画)を含む食品や日用品など45品目。配送は無料。
ですから、「新サービス」と言っていいでしょう。
「鹿児島市」から、というのは様々なテストトライアルとそこからのマーケティングを行う意味があるにだと思います。人口はそこそこいますし、市内に住宅密集エリア(都市型)とそうでないエリア(田舎型)がありますから、テストしやすいと思います。
今回の発表で、「FCネガティブ派」から必ず出てくるのが、
「オーナーの負担は増すばかり」
「店の利益は下がるばかり」
といった意見です。
それは、オーナーは大変になるでしょうし、PB商品はそれほど「粗利」が高くない商品が多いですから、それを「配送無料」で運んでいたら利益は下がる可能性もあります。
そうなると、更に、
「そんな大きな戦略決定を本部がどんどん勝手にやっていって良いのか?」
「やらされるオーナーの身にもなってみろ!」
という意見も出てきます。
ただ、これまでもメルマガやブログで書いてきましたが、
「コンビニ」オーナーというのは、
そのような「販売戦略」「商品戦略」は完全に本部に任せており、
自らの「裁量」はないものなのです。
「宅配」のような大きな販売戦略だけでなく、極端な話、
「クリスマスの店内飾り付」
まで本部の言うとおりにやるわけです。
そういう意味では、
コンビニオーナーという存在は、
「サラリーマン」と「経営者」の間
に位置するポジションです。
それを、嫌な言い方をすると、
「やとわれオーナー」
「名ばかり経営者」
と言うわけです。
ただ、「サラリーマンが楽」な部分があるように、
「やとわれオーナー」だからこそ「楽」な部分はあります。
この「コンビニ戦争」の中、
販売戦略のある部分を「個店」に任されていたら、
大変なことになることは説明の必要はないでしょう。
ロスになる弁当を安売りしよう、なんて考えでは、
とても勝てないのです。
竹村の「コンビニ」に対する考えはひとつです。
それは、
自分の店に入るオーナーは、
時間的、肉体的に大変な仕事だが、
常に時代の最先端の商売であり、
「ここにコンビニがあって助かる」という声に支えられる、
「やりがい」のある仕事である。
ということです。
「コンビニオーナー」というのは、
「儲かる」仕事ではありませんが、
「やりがい」でやるものだだ、という視点でこの動画を見ると色々気づきがあります。
う~ん。面白い。
とくに最後のローソン。
玉塚さん(元ユニクロ社長、元ローソン副社長)の「店長」ぶりが話題になったCMですが、
実は注目は、お客さん役の「石田ひかり」さん。
少々ウンチクをたれますと、石田ひかりさんは、大昔、
セブンイレブンのCMに出てましたね。
観てください。
これが時代ですね。
「カップ麺、ハンバーガー、サンドウィッチ・・・」
ひとり暮らしの若者がすぐ食べられるもの
を売るのがコンビニだったのです。
当時、コンビニは「ひとり暮らしの若者」がメインターゲットだったのです。
そんな若者層に人気があったのが、石田ひかりさん。
で、そのひかりさんが、
「共働き主婦」になって、明日の朝の牛乳と食パンを買っているわけです。
20年前だったら「水商売の方」?という感じです。
これが
「時代の変化」
というものです。
今回はこんなところで。
これまでの「コンビニ関連」の記事のまとめです。
けっこう書いてますね。
イトーヨーカドー「正社員半減、パートが9割!」とコンビニとの関係とは!?
ユニクロ1兆円に思う、ヨーカドーとセブンイレブンの話~「商売は変化対応業」!
ローソン全店で肉野菜~「廃棄ロス」よりお客様のために?
コンビニにおける「日販」と「オーナー年収」の関係とは!?
ローソンとヤフーの提携で考える、コンビニ宅配 VS Amazonの戦い