竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界30年これまで50を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

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田中康夫の「大学受験講座」からフランチャイズ起業の意味、を考える

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こんにちは。 NYダウは史上最高値更新中、日経平均も2008年6月以来の14000円超え!「まだはもうなり、もうはまだなり」、竹村です。 昨日発表された帝国データーバンクの「景況感」も、5年8ヶ月ぶりの高水準、とのこと。 確かに「実」のところはわかりませんが、「感」は良くなってるのはわかります。 さて、とあるプロジェクト関連で古い本を引っ張り出してきました。 今やほとんどの方が知らないでしょうね。 87年から88年に雑誌「ポパイ」に連載されていたものです。 当時何で買ったか? は覚えてませんが、恐らく当時塾や予備校で講師のアルバイトをしてたその関連でしょう。 マーカーまで引いてけっこう読み込んでます(笑)。 で、その「内容」は、「当時の常識」をひっくり返す、ある意味「本質」をついたものなのです。 画像で読めますでしょうか? 念のため記すと、

要領よく勉強して成績を伸ばそうなどといった「受験産業界」の教えは間違っている。学問に王道はないのだ。が、一見、古典的で回り道とも見える「田中メソッド」に基づく勉強を確実に進めるならば、読者の成績は確実に上向くだろう。そうして、「田中メソッド」での勉強法が、結局は、まやかしものではない、最短距離での実力獲得法であることを納得できるであろう。

です。 「田中メソッド」とは何か。 それは、 「やること絞って繰り返せ」 というやり方です。 例えば英語なら、 「基本英文700選(鈴木長十・伊藤和夫駿台文庫)」を繰り返し続け、知らない単語がでてきたら大学ノートに書いて「自分の単語帳」をつくる。 世界史は、 「山川の教科書」を一通り読み、「一問一答式世界史用語集」を繰り返す。できないものに印を付け、それがなくなるまで繰り返す。 全てそんな調子です。 要は、「良い参考書」を使ってそれが完璧になるまでやる、というのが「田中メソッド」の基本の考え方です。 で、これはもちろん、田中氏いうところの「受験産業界」の主張することの「対極」なんですね。 ですから、この本は受験産業(この場合は予備校)への批判が満載です。 田中氏の筆致は当時から、面白手厳しい。

代ゼミに関しては、正直、弱ったものである。一言で言えばなんでも揃うデパートで、上手に買い物はできない。(中略)代ゼミで行われている全共闘世代の講師陣によるイベント感覚授業などは、ただ参加しているという共同幻想に浸れるだけのオナニーでしかない。そのお祭り共同催眠術にまんまとひっかかった純真無垢な代ゼミの少年たちが、秋になって明治神宮の森で余命幾ばくもない蝉となって、「ゼミ、ゼミ」と泣いているを、君も一度は聞いたことがあるだろう。

ってな調子です。 で、この「田中メソッド」と代ゼミの「デパート式」はどちらが正しいか? 「成績が上がるのか?」 という問題です。 これはやはり、「田中メソッド」に軍配が上がると思いますね。 どちらのやり方が本当の意味で知識が身につくか?といえば、圧倒的に「繰り返す」べきなのです。 というか、あれこれ手を出したため、「1冊分」すら身につかない、全てが「中途半端」という受験生が多いわけです。 ただ、 「田中メソッド」では「商売」にならないのです。 代ゼミに代表される「受験産業」は、「産業」としてやっているわけですから、「商売」にならなければ成り立ちません。大きな商売をするにはデパートで沢山の人に沢山売る必要があるのです。 代ゼミだけではなく、参考書業界だって、各教科で1冊の参考書を何回も繰り返されたら、商売あがったり、なわけです。 で、今日は「受験勉強」の話がしたいのではありません。 この「新しいものに手を出し続ける」という感覚は、何事を行うにも「危険」なスタンスなのです。 そう、「起業」においても、です。 例えば自分で「学習塾」をやろうとする。 今の時代ネットで検索しただけでも、膨大な量の「塾経営に役立つ情報」が入手できます。 それは塾の経営ノウハウから、教材まで。 「生徒がどんどん集まるチラシ」とか「驚異的な合格実績がでるプリント」という文句に飾られた様々な、「そこそこ」の情報が手に入るわけです。 この「そこそこ」が問題で、これが全く内容のないものだったら、「騙された」ということで「もう騙されない」と懲りるわけですが、どれもわりとイイわけです。 で、どうなるか? というと、「「もっといいものが出た」という気になり次々手をつけていくわけです。 受験生が「驚異のテクニック!」とうたう参考書に次々手を出していくように・・・ 予備校で「今から間に合う」「逆転の」とうたう新しい講座を取り続けるように・・・ で、何が言いたいか?というと、もうお分かりだと思いますが、 この、 「もっとイイのがあった!と、次、次と手を出していく」というスタンスで成果が出ないのは、勉強もビジネスも一緒だ、ということです。 何故なら、 「今やっていることを中途半端にしかやらないから」 です。 こういう方が本当に多いのです。 ただやってる本人は「前向き」に、今やってるやり方よりも成果を出すために必死でやっている、と思っていますから、なかなか気づかないわけです。 「営業マン」でも沢山そういう人たちを見てきした。 勉強熱心で本を読み「コレだ!」と気づきを得てやってみる、が少しやって成果が出ないといつの間にか次のことをやっている。 ということで、 起業において 「フランチャイズに加盟することをオススメする」 理由のひとつはそこにあります。 ひとつ「線路」が引かれるので、「もっといいのがあるのでは?」と脇見をしなくなる のです。 その線路は少なくとも前に走っている先輩たちがいて成果を出しているわけですから、それを信じておけば良いわけです。 「この参考書だけやっとけばいいんだ」と言い切ってくれることが大事なわけです。 このポイントが伝わりますでしょうか? 今日は結構、大事な話をしたので、サラッと読んだ方はぜひもう一度読んでみてください。 「人気ブログランキングに参加中! ワンクリックが励みになります。
人気ブログランキングへ 実は今回紹介した本も、「ペログリ」した女子大生の生の受験体験がモトになっているので、信用できます(笑)。フィールドワークの成果ですね。
東京ペログリ日記東京ペログリ日記
(1995/12)
田中 康夫

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