竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界30年これまで50を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

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ユニクロの試練から「正社員保護」の限界を考える

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こんにちは。 昨日ようやく「衣替え」を終えました!、竹村です。 本日は日経本紙朝刊のこの2つの記事の読み比べ、が面白いですね。 柳井正の5兆円ノート ユニクロ、世界への試練 (ルポ迫真) “正社員特権”は永遠か グローバル化で足場緩む その昔、  大企業で「歯車」のような仕事で終わりたくない というのが、「起業」のひとつのキッカケ、というケースが多かったわけです。 そして、今や、 今後、会社における「歯車」のような仕事は無くなっていく ということです。 「歯車のような仕事」=生産性の低い仕事 です。 下のコラムには、

正社員と非正規社員を合わせたサラリーマンの平均年収は409万円(2011年)と、世界では上位2%程度に入る。正社員だけならもっと上だ。だが労働生産性、つまり働く人1人当たりの付加価値額は2年前に経済協力開発機構OECD)加盟34カ国中、19位だった。

とあります。 生産性の低い人を高い給料で雇っているのですから、外国に勝てないのは小学生でもわかる理屈、です。 この状況下で、アベノミクスで「最終的にはサラリーマンの給料を上げること」というのは至難のワザ、であることがわかります。 もはや、記事にあるような、 「正社員保護制度」 で守りきれるようなものではありません。

柳井が定義する経営者とは何か。それは店長であれ、部課長であれ、自らコミットメント(約束)したことを実行する「主体者」だという。

簡単に言いますが、ここまで求められると、なかなか厳しい。 誰でもできることを「約束」するわけじゃないですからね。 09年に「次世代リーダー採用」と称した「中途採用」からの転職組である、方のコメントがそれを物語っています。

 「すごい企業だと思った。ただワンマンすぎて、下から提案できる文化がない」。工藤は1年余りで退職した。柳井に言わせれば店長も経営者だが、数年間、店長として働くのを命じられたのにも違和感を覚えた。同時期に中途入社した人材は大半が退職したという。

「ワンマンすぎて」 「下から提案できる文化がない」 これは、「主体者」にはなりきれない、サラリーマンの目線であるわけです。 下の方の記事で、東大の教授が、  「会社がつぶれることと雇用不安の問題とを切り離せるような仕組みにしないといけない」 とコメントしています。 「会社が潰れても別の会社に転職できる」という安心感がある社会をつくれ、言いたいようですが、それこそ難しい。何故なら、今の日本は「歯車的働き手」は完全に余っている、からです。 「働き手」が足りないのは復興需要がある東北でしょうか。 みんなが集まって生産性が悪いから会社が潰れるわけで、そこの「歯車的働き手」が転職市場に出されても、「次」というのは厳しいでしょう。 柳井さん流に言えば、 「今の会社が潰れても他からスカウトされる」ような力を、自らつけて磨くべきだ、ということですね。 で、そのような「主体者」が集まった会社が、グローバルの戦いに勝てる、というわけです。 もちろん、そんな戦いの渦に巻きこまれるなんてゴメンだ、家族と「平凡に」生きていければそれでイイんだ、という方が多いこともわかります。 それが難しいんですね。 「平凡こそ奇跡」 なんてコトバがありましたが、その通りなのです。 会社に寄りかからず、国にも寄りかからず、「主体者」として人生を切り開いて行く。 そのための手段として「フランチャイズ起業」を活用して欲しい、と思います。 本日はこんなところで。 「人気ブログランキングに参加中! ワンクリックが励みになります。
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