竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界30年これまで50を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

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ワタミ渡邉美樹会長の「フランチャイズ論」とは!?その2

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おはようございます。 今度は中国発の世界同時株安、ですかね…統計の当てにならない国ですから恐ろしい、竹村です。 さて昨日に続き、ワタミ渡邉美樹会長の「フランチャイズ論」。 先週池袋で行われたフランチャイズ比較ネットさん主催の「FCセミナー」で無料配布された、「経営者通信・特別号」からの紹介です。 昨日書いたとおり、 FC加盟店として「つぼ八」13店舗を成功させ、 その後、独自チェーンとして「居食屋 和民」で一大外食チェーンを築いた、 という両面からの「成功体験」をもつ渡邉会長ならではの、言葉が並んでます。 竹村が一番赤ペンチェックだったのがこの部分。

FCはノウハウを持たない人が実践経験を積むにはもってこいのシステムであり、簡単に仕入れができるというメリットもあります。その反面、自分の好きなものばかりを仕入れることはできないし、売ることもできない。いわば戦う範囲を決められてしまうのです。

そうなると、加盟店はより差別化を求めて自由な裁量を求めるようになります。最初は高かった本部への依存度が、ある一定の時期を超えると低くなる。それゆえ、本部は加盟店に対して、つねに付加価値の高いものを提供し続けていく必要があるんです。

どうでしょう。 最初は素人で本部の言うとおりにだけやっていた加盟店が、「成長して」自分の工夫でやる部分を求めてくる。だから本部は、その「成長に見合った」新しい価値を提供し続けなければならない。 ということです。 「外食」という「変化対応のスピード」が問われる業界で、はこの考え方がより重要になります。 さて、渡邉会長が、 「FCに加盟するうえで欠かせない3つの心得」 をまとめていますので、以下紹介します。 1)独自のノウハウとブランドを持っているかを見極めよ 2)長い目線で関係構築する用意があるかを確かめよ 3)流行っているという理由だけで加盟を決めるべからず の3つです。 1)について補足すれば、ブランド力は「圧倒的」なものでないとダメだと。そして「ノウハウ」はどんどんブラッシュアップされる「本物」でないとダメだと。昔と比べて縮小する外食マーケットでは、このどちらもないと「勝ち続ける」ことは難しい、と指摘しています。 これは、かなり難しいですね。 何をもって「圧倒的」とするか、何をもって「本物」とするか? です。 これを判断するひとつの「視点」をあげれば、3)で述べられてる「流行っている」だけなのか、そうでないのか?というものでしょう。 リーマンショック以降の外食産業では、「5年先どころか、3年先すらよめない」ので、今流行っている業態を初期投資、コストをできるだけかけずにオープンし、「投資回収期間」を短くする、という考え方が主流になった気がしますが、渡邊会長からすれば、「それは違う」のでしょう。 さて、このインタビューの最後では、「FCを検討している人へのメッセージ」として、かなり厳しい言葉が語られています。

日本の外食産業を振り返ってみると、残念ながらダメになってしまったFCは数えきれません。どれだけの人がお金をムダにしているか、ということをみなさん(加盟検討者)はもっと知ったほうがいいんです。なぜこんなに厳しいことを言うかというと、多くの人にFCビジネスで成功して欲しいからです。私のメッセージは本部への警鐘であり、加盟を検討する人への激励なのです。

この「厳しさ」と「優しさ」が渡邉節ですね。 「FC業界」としてもこの「警鐘」をしっかり耳にし、進んで行かなければなりませんね。 最後に…意外と知られてませんが、ワタミも現在100店舗が独立FC経営です。 このところの社員の労働環境に対する「ブラック企業パッシング」なんかはこの「FC比率」を高めていけば、かなり薄まるはずですが、この渡邉さんはそんな舵はきりそうもありませんね。 「仕事」とは「生きること」<All aboutキャリアインタビュー これが渡邊会長の哲学ですから。 本日はこんなところで。 「人気ブログランキングに参加中! ワンクリックが励みになります。
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