マクドナルド新女性社長でフランチャイズ展開はどうなる?
竹村義宏のフランチャイズBlog
おはようございます。
あまちゃんはアキの物語じゃなくて、春子の物語だなぁ、竹村です。
さて、このニュース。
マクドナルドの原田さんの社長退任ですね。
いくつかコメントを求められましたが、このずっとマクドナルドを細かくウォッチして、原田さんの発言をフォローしている、大西宏さんのブログがほぼ全てな感じ。
大西宏さんのブログ。
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マクドナルド新社長お手並み拝見
原田さんがワンマンかワンマンでないか、なんてくだらない議論があるようですが、創業者、藤田田さんの時代ではなく、現在のマクドナルドHDは大株主が米マクドナルドで、原田さんはあくまで「雇われ社長」、ですからワンマンもなにもないでしょう。
ただ、
原田さんが就任した04年からマクドナルドは様々な戦略で創業以来の業績悪化から「業績のV字回復」を成し遂げたのです。
打つ手打つ手が上手くいっていた状態で、まるで「ワンマン社長」のようにやれた、ということです。
それが大震災で何が狂い、そこから原田さんのマーケッターとしての戦術がハマらなくなりました。
それまで、「ひとり勝ち」と言われた評価から、一気に「ひとり負け」のような言われよう。外食の競争の中での浮き沈みの怖さ、です。
米マクドナルドとしてはその功績を評価しつつ、もう今のマクドナルドを任せてはおけない、という判断だということです。
さて、「フランチャイズ」の観点から一言。
原田さんのなし得た「業績のV字回復」には、価格戦略、商品戦略、クーポン戦略等とともに、フランチャイズ戦略がありました。
「フランチャイズ比率を7割にする」を公言し、当初、直営店をフランチャイズ店に変えていきました。
取引き業者が加盟したり、社員が独立する形で加盟店になる、という感じでフランチャイズ比率は上がっていきました。
そして、昨秋からは一般からのFC募集も開始。
とくに今年の春からはかなり「外部からの」FCオーナー募集を中心戦略に打ち出しました。
アントレに広告をうち、日経新聞にも原田社長が直接マクドナルドのFCについて説明するセミナーの広告が載りました。
マクドナルド フランチャイズオーナー募集
で、これについては一言、二言、言いたいのです。
業績が悪化する穴をフランチャイズ戦略で埋めるのはNGだと。
マクドナルドの既存店業績の悪化を
伝える日経新聞にフランチャイズの募集広告を大々的に出しても、「マクドナルドは厳しいよ」という逆宣伝にしかならないのです。
マクドナルドがFCの宣伝をすればするほど、「やっぱりモスバーガー!」という人が増えるでしょう。
このブログでも何度か書きましたが、
原田さんは天才的なマーケッターだと思ってます。UNIQLOの柳井さんみたいな勘で勝負し意地で成功させるタイプではなく、キチンと計算してマーケティングして、手を打つタイプ。
その目と頭からすればそんなフランチャイズの募集は、あらゆる意味でマイナスが大きいことはお分かりになるはず。
なのに、何故…です。
フランチャイズについて、の発言も本質をついたものが多かっただけに、フランチャイズ自体を軽く考えているとも思えません。
どうも納得がいきませんね。
今週のメルマガでもう少し掘り下げて書いてみようと思います。
本日はこんなところで。