竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界30年これまで50を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

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マクドナルド新女性社長でフランチャイズ展開はどうなる?

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おはようございます。 あまちゃんはアキの物語じゃなくて、春子の物語だなぁ、竹村です。 さて、このニュース。 マクドナルドの原田さんの社長退任ですね。 いくつかコメントを求められましたが、このずっとマクドナルドを細かくウォッチして、原田さんの発言をフォローしている、大西宏さんのブログがほぼ全てな感じ。 大西宏さんのブログ。 ↓↓↓ マクドナルド新社長お手並み拝見 原田さんがワンマンかワンマンでないか、なんてくだらない議論があるようですが、創業者、藤田田さんの時代ではなく、現在のマクドナルドHDは大株主が米マクドナルドで、原田さんはあくまで「雇われ社長」、ですからワンマンもなにもないでしょう。 ただ、 原田さんが就任した04年からマクドナルドは様々な戦略で創業以来の業績悪化から「業績のV字回復」を成し遂げたのです。 打つ手打つ手が上手くいっていた状態で、まるで「ワンマン社長」のようにやれた、ということです。 それが大震災で何が狂い、そこから原田さんのマーケッターとしての戦術がハマらなくなりました。 それまで、「ひとり勝ち」と言われた評価から、一気に「ひとり負け」のような言われよう。外食の競争の中での浮き沈みの怖さ、です。 米マクドナルドとしてはその功績を評価しつつ、もう今のマクドナルドを任せてはおけない、という判断だということです。 さて、「フランチャイズ」の観点から一言。 原田さんのなし得た「業績のV字回復」には、価格戦略、商品戦略、クーポン戦略等とともに、フランチャイズ戦略がありました。 「フランチャイズ比率を7割にする」を公言し、当初、直営店をフランチャイズ店に変えていきました。 取引き業者が加盟したり、社員が独立する形で加盟店になる、という感じでフランチャイズ比率は上がっていきました。 そして、昨秋からは一般からのFC募集も開始。 とくに今年の春からはかなり「外部からの」FCオーナー募集を中心戦略に打ち出しました。 アントレに広告をうち、日経新聞にも原田社長が直接マクドナルドのFCについて説明するセミナーの広告が載りました。 マクドナルド フランチャイズオーナー募集 で、これについては一言、二言、言いたいのです。 業績が悪化する穴をフランチャイズ戦略で埋めるのはNGだと。 マクドナルドの既存店業績の悪化を 伝える日経新聞フランチャイズの募集広告を大々的に出しても、「マクドナルドは厳しいよ」という逆宣伝にしかならないのです。 マクドナルドがFCの宣伝をすればするほど、「やっぱりモスバーガー!」という人が増えるでしょう。 このブログでも何度か書きましたが、 原田さんは天才的なマーケッターだと思ってます。UNIQLOの柳井さんみたいな勘で勝負し意地で成功させるタイプではなく、キチンと計算してマーケティングして、手を打つタイプ。 その目と頭からすればそんなフランチャイズの募集は、あらゆる意味でマイナスが大きいことはお分かりになるはず。 なのに、何故…です。 フランチャイズについて、の発言も本質をついたものが多かっただけに、フランチャイズ自体を軽く考えているとも思えません。 どうも納得がいきませんね。 今週のメルマガでもう少し掘り下げて書いてみようと思います。 本日はこんなところで。