「創業塾」が復活!で考える「助成金」の話
竹村義宏のフランチャイズBlog
こんにちは。
「ブックスキャンサービス」試しに100冊ほど利用してみることにしました、竹村です。
今週の水曜日のこのニュースについて問い合わせをいただいてます。
現状は、民主党時代に「仕分け」によって休止状態になっていた「創業塾」を復活させる、ことが決まったというだけのようです。
もちろん、アベノミクスの第三の矢(成長戦略)の中で、「開業率のUP」は目標をもっておこなわれている項目であり、今回の「創業塾の復活」への予算付けで方向性を示し、更なる「起業支援策」は出てくる可能性が高いと思います。
ただ、民主党時代に「仕分けられた」理由はやはり、効果を発揮せず形骸化していたからであり、単に復活させても企画や運営が同じなら同じことになる可能性は高いと思います。「公」のこういうサービスはなかなか成功しません。
「創業融資」や「助成金」などへの関連付けなどが出てくればガラッと変わると思いますが。
もちろん、それは「事業計画の書き方」や「助成金活用法」などのセミナーをやる、というようなレベルではなく、この創業塾で一定の基準を満たせば公的融資が受けられる、とか創業助成金がもらえるというところまで「つながっている」というレベルであれば、ということです。
一人の方から、
「ここから様々な制度、助成金ができたり起業に有利になるので、起業のズラすべきですか?」
という質問をいただきました。
それについて一般的にお答えするとすれば、
「起業を決めているならズラす必要なし、起業しようかどうしようか迷ってる程度ならズラしたらどうですか」
となります。
もちろん、来年画期的な「創業融資」「助成金」が出てくる可能性もゼロ、とはいえませんが、そんな不確定話で起業時期をズラそう、というような方は「成功思考」からは程遠い、と言えます。
仮に起業した3ヶ月後に「起業するだけで100万円差し上げますキャンペーン実施!(by経産省)」なんてことが発表になったとしても、そこで、「なんて俺はついていないんだ!」とか「誰か教えてくれなかったのか!」なんて思うような方は、100万円貰っても失敗します。
「助成金」について少し書いておきましょう。
たまに質問をいただきますので。
「創業時に活用できる助成金について教えてください。」というような類のものです。
これについては、
「助成金については専門外なので、検索等で調べて直接問い合わせてみてください」
とお答えすることにしています。
ただ、「助成金をネタに商売をしている社労士等には「起業」について完全に勘違いしている人も多いので気をつけて下さい。」とは言います。
「助成金」についてひとつだけアドバイスをするとすれば、
助成金にふりまわされないこと
です。
助成金を商売にしている社労士、行政書士は、
助成金は返すお金でななく貰えるお金、つまり利益と一緒なんです!
みたいな話をします。
売上と利益の違い、その注意点を専門的に話されたあと、このクロージングトークをされると、「お金が大事」という思いが強ければ強いほど、クロージングされてしまうわけです。
助成金は利益と一緒!
これは竹村的には「大間違い」だと思いますね。
確かに字面上はその通り、なんですが「起業」時にこんな考えを刷り込まれたら「脱線」します。
なぜなら、「売上を上げる」より「助成金をもらう」方が優先順位が高くなりますから。(売上ではなく利益ということで)
そして、助成金というのは「審査」というより「要件を満たす」ことが重要なので、その要件を満たすために動くことになるわけです。
社労士、行政書士は言います。
「正直な話、助成金をもらってしまったほうが利益を出すより余程簡単ですよ」
だからダメ!なのです。
「助成金」というのはその方面に詳しい誰かと親しくなっておき、そういう方から「これは君のところで使えるんじゃないの?」というレベルで教えてもらう、くらいが丁度良いと思います。
とにかく、創業時に大切なことは、
「売上を上げること」
でありそのための見込み客づくり、仕組みづくりです。
これが最優先事項であり、この「最優先事項」につながらないアクションは極力排除すべき、です。
「bestの敵はbetter」
という言葉がありますがまさにその通り、「better」=やったほうが良いことに時間と頭をとられることで、「best」=最優先すべき事項が疎かになるのです。
極端に言えば、
A>助成金の要件を満たし、1年後に500万円が入ることになった
よりも
B>毎月20万の売上が上がる状況になってきた
の方が余程重要なのです。
なぜなら、B>は「継続」してお金を産み、A>は継続してお金を産まないからです。
B>は自分の「力」がついたということであり、A>はよく言って「情報をうまく利用した」ということです。
もちろん「情報をうまく利用する」というのも一つの能力、という言い方もできますが、少なくとも「助成金」について言えば、
「助成金に鼻が利く」のであそこの会社は儲かっている
なんて会社は存在しません。
会社というのは「お金」以上に「お金を稼ぎ続ける仕組み、力」が大事
これは経営してみたら初期段階にわかることです。
だから「助成金ビジネス」をする社労士は「起業する層」をターゲットにするわけです。リピートビジネスでないから「初心者」が最大のターゲットなのです。
…と、今回は「創業塾」のニュースから「助成金」について辛口に書きましたが、竹村のお客様でも起業時に「助成金」をもらった方は何名かいます。少ないですが、竹村から制度を紹介した方もいます。
ですから「助成金そのものが悪」というわけではありません。
その方の状況によるわけで。
ただ、「振り回される」のはNGで、それを煽る社労士、行政書士には「起業」を分かってない方もいるから注意ですよ、という話です。
本日はこんなところで。