天野祐吉さんを忍び「広告批評」を引っ張りだす…
竹村義宏のフランチャイズBlog
こんばんは。
午前中の記事の最後に書いたように、天野祐吉さんを偲んで一記事。
本棚からこんな本を引っ張りだしてみました。
雑誌「広告批評」の最初の別冊ですね。編集後記を見ると1979年の創刊から9年めまでの号からセレクトされた記事です。ということは80年代末の本ですね。
表紙の顔写真、全問正解はなかなか難しいでしょうか。
こんな分厚い本ですが、
内容は今見てもなかなかスゴイと思います。
いわゆる「広告業界」の方、以外のアーティスト、作家、芸能人、学者、経営者等など、かなりのメンツです。当時としてもかなりのラインナップですし、25年以上たって今、こうして見なおしても、スゴイと改めて感心します。
ちなみに今西錦司・岸田秀・久野収なんかを竹村はこの雑誌で知り、著作を読みふけりましたね。大学時代です。正直「都の西北」にある大学で行われている授業よりよほど、勉強になりました。
ということで、竹村は天野祐吉さんが主催した「広告批評」にかなり影響をうけ、勉強させてもらいました。
パラパラとページをめくると紹介したいフレーズが沢山で、読みふけってしまいます。
例えばこれなんか。
竹村健一さんの「竹村健一にみるモロダシズムの研究」なんてインタビューから。
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これが1984年のインタビューですからね。30年前ですよ。 どこぞの大学の授業なんかより余程勉強になる、という意味が分かると思います。 80年代、90年代というのはそういう意味での「広告」の時代、だったんですね。モノを作る人が儲かる時代から、モノを売る人が儲かる時代になって、その次にきたのが、モノの広告をする人が儲かる時代だったわけです。 「儲かる」ところには沢山の「才能」が集まります。 その「才能」に上手にスポットをあてて、広告をひとつの「文化」にしたのが天野祐吉さんだった、と思うのです。 引用ついでに少し書くと、 この「商売で儲かる部分が変わっていく」 という考え方は非常に大切だと思います。 少し応用して考えれば、 フランチャイズというのは、 繁盛する焼肉屋を経営して儲けるより、「繁盛する焼肉屋のノウハウ」を売るほうが儲かる という発想ですよね。 そして、この 「ノウハウを売るほうが儲かる」 という発想は、もう終わりつつあります。 少なくとも「ノウハウ」だけでは儲けられない時代になりました。 次のステージにいくと思います。 新しいフランチャイズ、「新フランチャイズ」をつくっていきたいですね。 あら、最後はフランチャイズの話になってしまいました。 天野さん、ゴメンナサイ。 今夜はこんなところで。 「人気ブログランキングに参加中! ワンクリックが励みになります。「昔だったら石ケンを売るためには石ケンを作る人がおれば良かったけど、今はそうじゃなくて、デザイン描いたりコピー書いたり、そういう人の数のほうがよっぽど多い。特に製品そのものをロボットが作るようになったら、品物のほうに人間はいなくて、品物と関係ないところにたくさんの人がいる。そういうのが稼ぐんですよ…」
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