東京チカラめしの大量閉店を考える
竹村義宏のフランチャイズBlog
こんにちは。
またまた週末の大雪、夜からは雨になるので積もらないという予報でしたが…竹村です。
現在のところは雪のまま吹雪いてますね。
本日夜予定していたアポイントもこの大雪のためリスケになり、本日は早めの帰宅となりました。
さて、この所この店の撤退ぶりについて良く聞かれます。
半年で39店一気に閉鎖 「東京チカラめし」何があったのか
昨年の今頃は一気に出店していた店を一気に閉鎖しますから、目立ちます。
そこそこいい立地・物件に出てましたし。
その「理由」については、上の記事でもそこそことらえてますし、タリーズコーヒーの創業者、現みんなの党の松田公太さんが、自分のBlogの中で「牛丼チェーンの勢力図」の中で分析しています。
転換期にある牛丼チェーン
「東京チカラめし」急失速の原因はやはり、
「原価」の読み違い
でしょう。
他にも「メニューが迷走した」とか「アルバイト時給の高騰」なんかも足を引っ張ったわけですが、根本問題は「当初想定した原価に収まらない」ことにあります。
そしてそれは、昨年から実施の「米国牛肉の規制緩和」によって、良質な牛肉が更に安く仕入れられるという想定を、アベノミクスによる円安が打ち消した、ことによるものです。
ですから、為替が「円高」で動き続ければ、違った結果になっていた可能性は大いにあります。
さて、この「東京チカラめし」について「フランチャイズ」の観点から解説を少し。
まずは、2年で150店舗近く出店した店舗のほとんどが「直営店」ですね。
作年3月の「フランチャイズ・ショー」にも大々的に出展し、アントレを始めとしたFC募集広告は大々的に出してましたが、正直加盟店はあまり集まりませんでした。
その理由は「直営店の業績すら安定していなかった=モデル収支どおりに儲かっていなかった」からです。
なので、広告までは大々的に出したものの、加盟募集営業は進まなかった、のが現状でしょう。
この「東京チカラめし問題」から、フランチャイズの加盟検討をされる方へのアドバイス、としては、
「大々的に広告を出しているからそのFCが好調というわけではない」」
ということは認識しなければならない、と思います。
「直営店をどんどん出している」のも、「儲かっていいる」から出している、というわけではないということです。単に「この事業に賭けている」という姿勢です。
「上場している大きな会社が力を入れているFCだから安心だ」というような考えだけで加盟してしまう方は、流石に少ないと思いますが、それまで業態を成功させてきた会社でも、「新業態」は常に「挑戦=リスクを取った戦い」です。
とくにこの「三光マーケティングフーズ」という会社は、一見「数字重視の堅い会社」に見えますが、創業経営者の志向として「リスクをとって挑戦し続ける」会社です。
そのへんを一度このBlogに書きました。
「東京チカラめし」を食って、リスクをとって理想に挑戦し続けよ!
竹村的にはこの平林さんの姿勢は共感する部分が大いにあります。
ただ、フランチャイズ的に見たら、少なくとも現時点で「安定」を求めてこのFCに加盟するのは間違いである、ことは上のBlogで取り上げた平林さんのインタビューを読めばわかると思います。
このインタビュー読んで、大きい会社が力を入れるFCだから大丈夫だ、とは思わないはずです。
この「社長に賭けてみよう」というのはあるかもしれませんが。
これは個人的好き嫌いを大いに含んだ上での予測になりますが、三光マーケティングフーズはこの「東京チカラめし」の失敗でで終わるような会社ではありません。
平林さんの「次」に期待したいと思います。
本日はこんなところで。