「国の債務2060年に1京円超」と「年収1000万円の不幸」について考える
竹村義宏のフランチャイズBlog
こんにちは。
科学論文の画像問題はなんか「食品偽装」みたいになってきました。。。竹村です。
このまま「再現性」があればOKという方向に行くのか、それとも?とにかく「実験ノート」が大事なんですが結構書いていない、管理していない方も多い、ということがわけってきた、というところでしょう。
さて、昨日のTVのニュースではかなり深刻に取り上げられていたこの問題。
国の借金 2060年度に1京円超! 財政審試算
財務省は財務省としての役割、意図があるんだと思いますが、ちょっと無茶苦茶なまとめ方の気がします。
そもそも「国の借金」という表現が大いに誤解をまねきますね。企業経営者なら「借金」と聞けば「バランスシートは?」とか考えると思いますが、一般ピープルは「借金→破綻→夜逃げ」みたいなイメージでしょう。なので一人あたり生まれた時点で8000万の借金があるんですよ、と言われてしまえばビビリます。
小6の娘が「国が借金でつぶれたら大変な事になるんでしょ?」と聞くので、
「なりません。取手のお爺ちゃん(実家でひとり頑固に年金生活してる竹村の父親)を引き取らんきゃならないくらいで、テレビで言ってるような大変なことになならない」
と答えておきました。
国が「財政破綻」したら年金は出なくなり(もちろん納めなくてもいい)、医者にかかっつたら高くなり、公立の学校にもお金がかかるようになる、くらいのことは起こります。
ただ、失業者が町にあふれかえる、生活破綻者で道は物乞いだらけになる、なんてことはおこりません。
国の財政が破綻しても「経済活動」は止まらないからです。
世の中に必要な仕事はそのまま存在し、「商売」はなりたちます。
ただ日本の「国」はそう簡単には破綻しないと思います。「夕張市」とか簡単に財政破綻したじゃないか?と言われますが、国は地方公共団体と違って「紙幣を刷る」ことができるわけですから。
むしろ、国がお金をどんどん刷っていく中で、「お金の価値」はどんどん下がっていきます。
結構勘違いしている人が多いですが「インフレ」というのは「物価が上がること」「賃金が上がること」ではありませんね。それは「結果・現象」であって、本質的には、
「お金の価値が下がること」
です。
今週の週間ダイアモンドが少々「暗い」特集を組んでますが、これも「お金の価値が下がっている」流れです。将来もっと下がっていきそうな風向きなので、「不安」「不満」が大きくなってきているわけです。
サラリーマンとしてひとつの「目標」である「1000万」は、この特集が伝えるようにけして「贅沢な生活」がきる給料ではありません。
独身で一人生活、であればそこそこ贅沢はできますし、結婚して家族ができても家賃7万とかのアパート住まいなら結構お金を使えると思います。
でも実際には都内なら20万程度の住宅ローンや家賃、という方が多いと思います。ステイタスもあるので。
しかし、1000万の年収で5000万のマンション買ってしまい、子どもが学校に行きだしたら、もう家ではビールから発泡酒の世界です。そして子どもが中学受験コースなら、これはもう奥様も働く、しかない。ということは、そもそも給料「1000万円」では足りないのです。
この状況を、「いろんな事にカネがかかる」「モノの値段が上がっている」ととらえるのではなく、「自分がもらってる給料=お金の価値が下がってる」ととらえられるか?がこれから大事な金銭感覚だと思います。
このダイアモンドの記事にも「都会で1000万の生活よりも田舎で(両親と同居し)年収300万のほうが豊か」というフレーズがありますが、これも「お金の価値が下がっている」から、で説明がつきます。
で、ではどうすれば良いか?
です。
ひとつは
「田舎に引っ込む」
です。
そこには「お金を使わなくてすむ環境とサービス」があります。「地方には仕事がない、産業がない」という反論もあると思いますが、そこは「沢山稼ぐ」という発想は捨てて、「少ない収入で幸せを目指す」という方向です。
そしてもうひとつは、
「1000万以上稼ぐ」
ということです。
あくまでも「現時点」の感覚ですが、
年収2000万
あれば、「お金のことを気にする」域から脱すると思います。
もう奥さんは「発泡酒にしろ!」なんて事は言いません(笑)
で、この「年収2000万」をサラリーマンで目指すか、起業して目指すか…これは論理的、確率論的にどこからきっても「後者」だと思います。
そして、起業して「まともな仕事(世の中のニーズがある仕事)」で年収2000万稼げる「力」を身につければ、「国が破綻」しようと平気です。年金なんていりません。
サラリーマンで出世の階段を登って手にした年収2000万より安定していると思います。
起業して「年収2000万」なんて、ものすごく確率低いでしょ、と言う方は頭の転換にこの橘さんの本を読んで欲しいと思います。「ガツガツ稼ぐ」のではない「年収2000万的生活」の方法が書かれています。
本日はこんなところで。
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