竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界30年これまで50を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

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代ゼミに続き「市進の危機」説にちょっと斬り込む!20年前の東進と市進の話

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こんにちは。

 

新入幕の逸ノ城が最速金星←今日の白鳳戦はリアルタイムで見たいですね、竹村です。

 

把瑠都が出てきた時を思い出す、なんてコメントしてる人がいましたが、そんなモンじゃないでしょう。

 

さて、一昨日のニュースでこれを発見。

(人口減にっぽん 次世代をつくる:6)細る生徒数、塾に難問 講師を介護に配転>朝日新聞デジタル

 ビルには、小中学生向けの学習塾「市進学院」や高校生向けの「市進予備校」などが入る。1990年代後半には、生徒が入りきらず、近くのビルに教室を間借りしたこともあった。だが、今や生徒はピーク時の3分の1以下の400人に減った。そこで考えたのが、一部のベテラン講師を介護などほかの事業に配置転換する策だ。下屋俊裕社長(61)は「講師は若ければ若いほど、生徒に慕われる傾向がある。雇用維持と企業存続のためには仕方ない」。

 

様々なところで囁かれ始めていますが、市進が危険水域、ですね。 「週刊実話」の9月17日号には、「複数の取引先に対し支払いのリスケを要請」や「民間調査会社は“法的整理のありえる”とコメント」などかなり踏み込んだ記事が掲載されました。 ジャスダック上場企業ですから、財務内容は公開されています。12年2月期以降3期連続で最終赤字。決算数値としては「13年2月期の赤字額は15億7700万円」これでも悪いですが、細かく見ると更に悪い感じ。 このIRの文章からも行間からかなり苦しい状況は伝わってきます。

2014年2月期 事業の概要>市進ホールディングスIR

 

「買収した株式会社茨進は好調」とのという表現がありますが、ここがなかったら「塾部門」としてもっとガタガタな数字です。 一般的に言って、学習塾という商売は「単月赤字、講習での増収分でなんとか年間黒字」という域まで数字が落ち込んでくると再浮上はかなり厳しくなります。市進の場合多くがこの域、これ以下の域にあるようなので… それでも生徒数は「4万8千名」! いるわけですから、 市進がここまで落ち込んでしまった理由は「驕れる者久しからず」とまとめられるでしょう。

 

進化論の喩えでよく言われる、大きくなって外部変化できないものは環境の変化に耐えられない、ということです。

 

竹村が20年前、東進ハイスクール(㈱ナガセ)にいた当時、市進とは多少の関わりがありました。同じくジャスダックに上場の塾・予備校やってる教育産業同士、として会合なんかで一緒になりました。創業者の梅田さんにも二度お会いしたことがあります。

 

ただその時、同じ「株式会社」で塾や予備校を経営している会社でも「社員」の気質がずいぶん違うものだ、と感じていました。「イケイケドンドン」の東進からみたら、大人し目の羊のようにみえた市進の方々でした。「先生っぽい」っということですね。 東進ではウチは上場企業、株式会社なんだから戦闘力が違うんだ!という教育をうけていましたので、少し首を傾げながら「株式会社でも色々あんだなぁ」と納得しました。

 

当時の東進は社員の離職率は相当なモンだったんですが、市進はほとんど辞めないよ、なんて話を聞いて、妙に納得しました。 いい会社だから辞めないんのだろう、と思ってました。

実はそんな社員たちが「高齢化」して市進の今の事態を招いている気がしますね。

 

これで代ゼミ、市進ときてますので少子化の中での受験産業の衰退、がアチコチで記事になるのではないか、と思います。 が、これは大きなチャンスですね。 その中で株で言えば「逆行高」で伸びている塾、予備校にスポットがあたり「何故だ!」ということになりますから。ヒーローズも武田塾もそこを狙ってます。 実のところは、「過去に大きくなって外部変化できない」ところがシェアを減らして業界が新陳代謝しているだけなので、大きなチャンスです。

 

本日はこんなところで。