竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界30年これまで50を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

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ネット時代でより強力になるリクルートの「リボン図」のビジネスモデルとは!?

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こんにちは。

 

日経平均が16000円割れたと思ったら、後場開始時点で300円以上の下げ!竹村です。

 

「株式相場と起業」にどんな相関関係があるか?というと以外にあります。もちろん、株価は景気の先行指標だから大きなところで起業マインドに影響してくる、そういうこともあります。ただ、起業希望者と面談していてもっと切実に関係していると思うのは、株取引で「資金を溶かす」人がいるということです。

 

起業しようと思って資金を貯める、その一部をネット証券の株取引なんかで増やそうとして、逆に減らす、というパターンです。 3年、4年前は自己資金についてお聞きすると「500万はあったんですが、株に手を出しホリエモンショックで半分になりました・・・」みたいな方がかなりいたのです。 ただそれが、一昨年秋からのアベノミクスの上昇相場があったことにより、「溶かす」人は少なく、むしろ「増やした」人が多いのだと思います。このところの面談で「株で資金を減らしてしまいました…」という方には出会わなくなりました。 そう考えると株式相場が全体として上昇しているのかいないのかは結構「起業」と関係があるのです。

 

一般的なアドバイスとして、将来起業を考えている方が「株で資金を増やそう」というのはオススメできません。 株式市場というのは全世界共通、歴史上どの時代も「金持ちが儲かる」ようになっています。「金持ち」というか「お金に余裕がある人」でないと継続的に増やし続けるというのは難しいのです。 プロと素人も一緒の土俵で戦うわけですから、勉強していない、知識もない素人が少ない資金で「勝つ」というのは奇跡に近いです。 「素人でも勝てる」というのは、「誰でも勝てる上昇相場」という時期もたまにあり、その時期だけです。

 

さて、そんな話のあと、今日の日経の一面は少々暗くなりますね。

 景気回復なお鈍く 設備投資・賃上げカギ>日経本紙朝刊

 

そして、実は上の一面の記事よりインパクトがあるのはコッチの記事。

ホンダ、国内減産 販売低迷で在庫圧縮 >日経本紙朝刊

 

この車が売れないというのが「不況の兆候」なら、不況なのに(円安・消費税増税で)物価が上がるという、インフレとデフレの悪いとこどり、のスタグフレーション、ということになります。これがアベマゲドンです。

 

ただ、竹村としては、メルマガの最新号の編集後記で書いた通り、景気は凸凹がありながらも全体としては良くなっている、と思います。 日経朝刊にこんな記事が載り、株価がズルズル下がっていくようでは、次の消費税が上げられません。現政権としてはあらゆる方面から施策をこうじてくるはずです。 そして、株式相場は今月、すかいらーく、リクルートという二大上場が控えてますので、またムードも変わるでしょう。

 

その「リクルート」については色々書きたいことがあります。思うところ、というか「20年以上思い続けてきたところ」があるのです。

 

それは上場時に書くとして、今日はリクルートのビジネスモデルについての勉強になる記事を見つけたでシェアしたいと思います。 これですね。

隠れたネットの巨人、リクルートのジレンマ>東洋経済ONLINE

「紙からビジネスを始め、ネットに軸足を変えた後も、継続的に成長を続けている企業はおそらくどこにもなかった。リクルートが世界初」。リクルートホールディングス社長の峰岸真澄氏は、こう2年前に発言している

ちなみに、国内ネット広告代理店のトップ、サイバーエージェントの2012年9月期の連結売上高は約1411億円、ゲーム事業を主力とするDeNAの2012年3月期の連結売上高は、約1465億円だった。当時、リクルートのネット事業の売上高は、すでにサイバーエージェント、DeNAの売り上げを凌駕するほどの規模にあったことになる。

 

「紙からネット」で継続的成長を続けている企業は他にない!と言われて考えてみると確かに浮かびません。何よりネット部門の売り上げだけでサイバーエージェントやDeNAを超える、と数字を示されるとその「巨人ぶり」がわかります。 そして記事ではこのあと、リクルートのビジネスモデルを語るときによく出てくる  リボン図 について詳しく解説しています。 

 

 

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リボン図では、左側をカスタマー、右側をクライアントとみる。カスタマーとは、リクルートのメディアを見る個

 

人。つまり仕事や住宅、飲食店、結婚式場などを探している一般の人だ。それに対し、クライアントとは、求人募集をしている企業、不動産、飲食店、結婚式場といった事業者だ。<中略>カスタマー(個人)とクライアント(事業者)とを自社メディアでつなげ、マッチングの数が増えれば増えるほど、リクルートの価値は上がる。売り上げ、利益は増える。非常にわかりやすいビジネスモデルだ。

 

実はリクルートという企業が紙からネット時代に変わっても「相変わらず強い」というのは、この「リボン図」のビジネスモデルによるものです。 この「リボン図」というのは「マッチング・ビジネス」であり、ネットの時代になってこの「マッチング」の重要性が増しているわけです。マッチングが強い企業がより強くなる、のがネット時代。だからリクルートが伸びるんだろうな、と思うわけです。

 

本日はこんなところで。