竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界30年これまで50を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

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ニトリ、サイゼリヤの好調に大前研一氏の「日本は中流以下が8割!」を考える

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こんにちは。 長男のクラスはインフルエンザで学級閉鎖!竹村です。 ウチのムスコは元気でヒマ、ゲーム三昧(笑)。 本日の日経朝刊、ですが、ニトリの強さ、サイゼリヤの好調さの記事が同じ面に。 この二つの企業はいずれも「円高」シフトで収益をあげていたわけですが、それが国策的「円安」になっても強い。 ニトリHD、営業益28期連続最高 前期 サイゼリヤ、昨年来高値 一時8%高 既存店の伸び好感 しかし・・・ ニトリサイゼリヤというのは円高シフトで高収益あげあたのと合わせて、デフレの勝ち組でもあるわけです。「低価格+お値段以上」でお客様をつかんでいます。 そう考えると「円高・円安」は織り込み済みであり、「低価格+お値段以上」でお客心をつかむ方がよほど大事、ということなのかもしれません。 前回のこのブログで、「大塚家具のお家騒動」について、勝久会長の「会員制による高級ブランド路線」を支持する記事を書いており、それ逆じゃないか!と言われそうですが、やはり「大衆」を相手に商売をする、となるとこの路線かもしれませんね。 (大塚家具はそっちに行くべきではない、と思います) 「大衆=中流層」なわけですが、日本の中流層の現状認識をきちんとするべきでしょう、ということで、大前研一さんのこの記事。 中流以下が8割超。「消費者」は過去10年で激変した>大前研一BUSINESS JOURNAL

20年間デフレ環境が続いて、ほとんどの給与所得者の層で、約100万円の給与所得の減少が起こりました。年収1000万円を超える人、600万円を超える人、400万円台の人というほとんど全てのセグメントで、この15年くらいの間に100万円ずつ所得が下がってしまったのです。これは世界でも例がないことです。 ただその間にデフレがあったので、ある程度は生活が成り立っていて、大きく失業率が上がるとか街で暴動が起こる、といったことは起こっていません。皆、こうしたジワリと押し寄せてきた変化にうまく対応して表面的には平穏にやってきた。これが過去10年の日本の消費者の一つの傾向だと思います。

>>これは世界でも例がないことです。 ↑↑↑この認識は「エッそうなの?」という方も多いのではないかと思いますね。なんとなく、先進国はみんな日本みたいな感じ、デフレ不況になのでは?と思っている方が多いような気がします。 しかし、大前さんの書くように、他の先進国は「1人当たりのGDP」はほとんどの国が増えているんです。給料は増えているのです。に対して、日本の場合はもう20年間GDPも給料も増えていない。 この大前氏の示す統計によれば、 中流以下が8割 なわけです。 そうなれば、当然、

これからはLower-Middle ClassとLower Class、彼らを中心にビジネスを考えないといけない。そうしないと82%のお客さんが見えていないことになってしまいます。

という結論は当然でしょう。 では、そんな経済環境の中で「フランチャイズ」はどの方向に向かうのか? 「Lower-Middle ClassとLower Class」を狙った商売、でしょうか? 違うと思いますね。 その領域は「フランチャイズの良さ」が活かせない気がします。ニトリサイゼリヤも直営主義であることがそれを物語っている気がします。 フランチャイズが目指すべきなのは「低価格で勝負、ではなく付加価値でお客さまを虜にする」ことだと思います。 だから「2980円のマッサージ」とかは、「違う」と思っているわけです。 明日はフランチャイズショーに行きたいと思いますが、はたして「価格ではなく付加価値で勝負できるFC」がどれくらいあるか?見てきたいと思います。 本日はこんなところで。