セブンカフェの成功に佐藤可士和氏のデザインの関係について考える
竹村義宏のフランチャイズBlog
こんにちは。
凋落マックを尻目にケンタッキーが絶好調、驚き新メニューに「なぜ?」←確かに、竹村です。
元々は今週の「週刊プレーボーイ」の記事ですが、なかなか面白いですね。確かにケンタッキーは強い。弱ければコンビニの安いチキン商品に食われているはずが、その逆。そこにはなかなか考えられた「新商品戦略」がある、と。確かに常に新商品をリリースして飽きさせず、そこから結局は「やっぱりオリジナルチキンが一番!」というところに落とし込めているような気がします。数年前まではマクドナルドにも「やっぱりビックマック!」という流れがあったのですが・・・
ということで、本日の日経朝刊一面に、これ。
セブン&アイ営業益4年連続最高 15年2月期、コンビニ好調
イトーヨーカドー他他部門は弱いですが、そこを補って余りあるセブン-イレブンの好調さ。コンビニとしては3年前に大手3社から抜きに出て「一人勝ち」気流にのり、そのままL社、F社との差を広げている感じですね。
昨今のセブン-イレブンの好調さを示すのはやはり「セブンカフェ」なわけですが、これはあの佐藤可士和氏のデザインプロデュースなんですね。カップも、機械も。
個人的にはこのカップデザインはセブンカフェの大ヒットに大きく寄与した、と思っています。とくにホットコーヒーはかなり難しいはずです。機能性とデザイン性をマッチさせるのは。滑りにくくして素手でもってギリギリ熱くない工夫、というのは制約条件の中で相当難しい、そこが商業デザイン、なわけです。
そこを見事にやったところにセブンカフェの成功はある気がします。
実はコーヒーマシンのほうはネットなんかではかなり佐藤可士和氏の仕事に対するネガな意見も出ているようです。「佐藤可士和はテプラに負けた」とか(笑)。それはそれで見ていると面白いですが、やはり佐藤氏がトータルデザインしたこの「ネットカフェ」というものがこれだけ流行ったから起こる現象、ですよね。
個人的にはLやFに比べてマシンの「質感」が違うと思います。カップ、マシン含めて「新しい飲み方の主張=メッセージ」がありますよね。そこが大事ではないかと。
「メッセージ性のあるコンビニ」を目指しているのが伝わるのです。セブン-イレブンは。
そんなマシンにデザインを台無しにするテプラが貼られまくるのは、本来はデザインした佐藤氏が「涙」なわけですが、これはまぁ、iPhoneにゴテゴテのカバーをつけちゃう日本人の感覚からすれば仕方ないかと(笑)。
と、セブンカフェの話が長くなってしまいました。
こう書くと「竹村さんはコンビニではセブイレブン推しなんですね!」と言われますが、全てにおいてというわけではありません。例えば自分がコンビニ経営者として複数店舗を経営する立場になりたい、ということであれば、現状ファミリーマート社のほうが契約上断然有利です。セブン-イレブンにはオーナーは個人事業主として成功して欲しい、というモデルであり、逆に経営者モデルではないのです。オーナーの獲得合戦の中で、少しづつ緩くなってきてますが、まだまだその傾向は強いです。
そして大手3社の中でも本部の絶対権力が強く、縛りもきつい。本部への支払い割合も大きい。
「強い本部」なわけです。
そこを選ぶかどうするか?は、加盟者次第、ということになりますよね。
もう少し書きたいところですが、時間切れで、本日はこんなところで。