竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界30年これまで50を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

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郊外喫茶店でコメダVS星乃珈琲店(ドトール)!?「時間つぶしビジネス」の可能性とは

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こんにちは。 ここ数日の真冬の気候から本日は小春日和、竹村です。 新「チキンフィレオがニュースになっているマクドナルドの、S.カサノバ新社長のインタビューが出てますね。 日本マクドナルド新社長「新商品・宅配で顧客開拓」 来店客数の前年比割れに歯止めがかからないマクドナルドを、ここからどうたて直すか? まだ「これから」な感じですね。 メニュー改革としての、「チキンフィレオ」についても語られています。 その「刷新ポイント」が  もも肉をムネ肉に というものなので、普通の感覚では少し驚きです。 この新社長インタビューにもあるとおり、カロリーは少なくなるので、事前の調査では女性に好評だった、ということからの新商品ですが、普通の感覚ではムネ肉というのはもも肉よりもずっと安く、肉としては「もっとも安い」というイメージ。それをこういう形で導入するか?という疑問は当然起こりますが、であえてそこを狙ってますかね。 ただ、消費者感覚としては、 ムネ肉バーガーとポテトとコーヒーの「バリューセット」が500円! というのはどうも…バリューを感じません。 ネットを見ると「オーロラソース」が今までにない味、という意見もちらほらあるので、1度食べてみます。 無茶苦茶美味しかったら、加筆します(笑) 新社長のインタビューからは、

 「日本人はとにかく新しい物好きだ。新商品をどんどん出して来店動機を作り、バラエティーに富んだメニューを提供することが肝要だ」

ここはその通りだと思います。 これだけ店舗数があるわけですから、味で評価される「ヒットメニュー」ができれば「大ヒット」への道は作りやすいはず。コンビニにはできないことをやって欲しいところです。 さて、昨日のニュースからもうひとつ。 ドトール出店「接客型」に セルフから転換、客単価高く

2015年2月期に郊外や住宅街で50店を出店。中期的に300店に増やし同社のコーヒー店の2割を占める主力に育てる。

とのことで、「星乃珈琲店」を増やしていく、というわけですね。 日レス・ドトールというのはあまり大風呂敷を広げる会社ではないので、これはかなりの「舵切り」だと思います。 「郊外店」というのは投資額も高い(その回収期間は長い)ですから、これを次年度50店目標、というのは大企業とはいえなかなかのチャレンジ。 背景にはコメダ珈琲店型の「地域密着型喫茶はブームではなく市場に定着する」というマーケット予測があるはずです。 確かに、郊外のコメダ珈琲店、そもマネの珈琲店を見ても客の入りは悪くないところが多い。 これは確かに記事にあるような「シニア」層の需要の伸びもありますが、それを含めて 「時間を持て余す人が多い」 というところがポイントですね。 これからはこういう、「時間つぶし」ビジネスは伸びますね。 ゲームが伸びるのも、スマホが伸びるのも、良い時間つぶしになるからですね。 もちろんニーズ的には「あまり金をかけずに時間つぶしがしたい」んでしょうが、そもそも「時間つぶし」してる人はそうそう「お金に困ってる」層ではないはずなので、2時間もいればコーヒー、プラス1品、なんてなる気がします。 500円のランチは高い、コンビニの菓子パンとコーヒーなら300円以下!なんて財布の100円玉を数えてるサラリーマン層を相手にするよりずっと商売になる気はします。 しかし、このニュースを読むと、「昔への回帰」を感じます。 ドトールというコーヒーチェーンは、フランチャイズという仕組みを上手に使って、30年前、20年前に「駅前の喫茶店」を駆逐していったわけです。そのドトールが今度は「昔の喫茶店」をやるんですからね。当然「時代の流れ」に合わせてそうなっていくわけです。 こちらも大昔、酒屋に対して「「もう配達、御用聞き」なんて時代おくれ、店に人を集めましょうと提案したコンビニも、30年たってこれからは「宅配車」で稼ぐ、となってるわけです。 商売というのは面白いですね。 本日はこんなところで。 「人気ブログランキングに参加中! ワンクリックが励みになります。
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(2008/09/01)
鳥羽 博道

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追加記事です。 ドトールなど「昔ながらの」コーヒー店展開 軽食で客単価アップ、「ゆっくり」でシニアに照準 上記記事には「星乃珈琲店」の客単価が1000円、とありますが、これは感覚以上に高いですね。 コメダを研究してコメダ以上の利益率の店を作れるなら注目です。ブログでも書いたとおり、「市場」は安定、以上に伸びると思いますので。

「星乃珈琲店」は8月末時点で、全国に61か店を展開。いずれも直営店だが、今後はフランチャイズチェーン店の展開を進め店舗網を広げていく。

ということなので、早速FC資料を取り寄せてみたいと思います。 日レス・ドトールスターバックスに対抗してエクセルシオールカフェをつくり、今度はコメダに対して「星乃珈琲店」を。マネじゃないか?と言われますが、これが大手のやり方ですね。 日レス・ドトールは単に「店の形だけマネて集客する」という発想ではなく、先行する店に「内容」で勝負しようという姿勢が感じられますので、期待します。