竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界30年これまで50を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

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老舗大手書店との戦いの記事に思う「TSUTAYAの本当の強さ」とは!?

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こんにちは。

 

都心でも桜がアチコチで開花!今週末が見頃?、竹村です。

ここは咲いてない、と思ってもあっちは咲いている!という感じです。

 

本日はまず日経本紙の記事から。

 

 

 

(上)売れ筋本データで徹底 揺らぐ老舗の「目利き」

 

この記事の、Tポイントカードからのデータ分析をもとに「売れ筋」を「売れるように並べる」TSUTAYAと、「書店は文化的であるべきだ――。」という矜持から店員の「目利き」を強調する老舗書店、という対決図は面白いですね。 この問題の背景は記事でも少しだけ触れられている、

 

店頭で1年間売れない不稼働在庫が全体の4割を占める」と大型店の問題

 

という部分にあります。 書店というのは他の商売と違い「委託販売制度」で成り立っており、書店としては並べる本は「在庫」ではないわけです。 書籍にまつわる都市伝説の真相--委託販売、再販制度は日本だけなのか この制度に守られる中で、老舗大手商店からの「売れる本ばかり並べる金太郎飴書店」というTSUTAYAへの批判は成り立ちます。

ただ、「本の目利きオヤジ」が経営する個人書店ではなく、「大手書店」には「利潤追求の企業経営」が求められるわけですが、 その中で、

 

・TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が堅調だ。2013年の書籍販売額は1130億円と、12年比で3%増。 ・昨年4月に3775平方メートルの「グランフロント大阪店」(大阪市)を開いた紀伊国屋書店。だが国内64店の13年8月期の書籍販売額は580億円と、前年同期比で2%減った

 

という勝負はこのままでは広がっていく気がします。 フランチャイズ的視点で言えば、

書店経営を知らないFCでも運営できるようにした仕組みだ。品ぞろえを売れ筋に絞った結果、標準的な店では売り上げの3分の2が雑誌とマンガが占め、文芸などの新刊は3分の1程度にとどまる。

 

というところがポイントですね。本部からのデータで品揃えをして販売する、という意味では「コンビニ」経営と同じ、と言えます。 全国のTSUTAYAの莫大な情報データが分析されていること、は大きいと思います。

そしてもうひとつ、これは記事では書かれてませんが、全国店舗の「売れ筋」を把握して仕入れ管理を行い、瞬時に「並べ替えて」手に取られやすいようにしていく、というのは TSUTAYAが「ビデオレンタル」という商売の中で作り上げた「仕組み」 であり、ここが「本当の強さ」です。

 

30年前街中にあれだけあったビデオ屋。大手も個人店もほぼ街から消えて、残ったのはTSUTAYAだけ。 流石に「本屋」はそこまではないと思いますが、TSUTAYAというのは「ビデオレンタル」でリアルとネットの融合、という大課題について色々やってここまできている企業ですから「その強さ」は、なかなか懐深いと思います。 その横のこの記事も少々思うところありますね。

 

 

 

 

 

 

いれたてコーヒー、スーパーにも広がる サミット・いなげや

 

竹村もコンビニの「いれたてコーヒー」は気に入っており、かなり頻繁に利用しています。 ただ、この記事をみて思いますがあれは何もコンビニにある必要もなく、どこにあっても良いものです。「人」が全く介在しないわけですから「自動販売機」のようなものですね。

 

そう考えると、この機械は今後かなり「拡がり」を見せるのでは?と思います。

 

本日はこんなところで。