竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界30年これまで50を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

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JR九州上場へ!「九州」と北海道」の差をフランチャイズ的に考える

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こんにちは。

 

「花子とアン」明日は朝から修羅場を見るのか・・・竹村です。 この朝ドラで感心するのは美輪明宏さんのナレーション、ですね。「声」でここまで世界を語れるのか、

 

さて、本日はこのニュース。

 JR九州、上場へ 株売却益を整備新幹線に 国交省検討、16年度までに

JR会社の上場は1997年の東海旅客鉄道(JR東海)以来、約20年ぶり。<中略>旧国鉄の分割・民営化を受けて発足したJR7社のうち、赤字のローカル線を抱え経営が厳しい九州、北海道、四国の旅客3社は独立行政法人の鉄道建設・運輸施設整備支援機構が全株式を持つ枠組みが続いていた。このうちJR九州は事業の多角化などで収益力が向上。会社側も経営の独立性を高められる株式上場を求めてきた。

 

以前も一度このブログで取り上げましたが、この事例を「フランチャイズの視点」からみると面白いですね。JR各社というのは違うエリアで同じ看板で、同じ商売をしている、という意味でフランチャイズに近いところがあります。

 

そして、上の記事にあるように、エリアの恵まれている東日本・東海・西日本と、赤字路線を多く抱える九州、北海道、四国では大きな一線が引かれていたわけです。

 

そのエリアに恵まれない3社の中から「JR九州」が様々な領域での経営努力を行い、好収益になってきたわけです。「ななつぼし」の成功や「外食部門」の好調、などですね。 現会長である唐池さんの功績は大きい、と言われています。

 

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(2011/02/23)
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JRを「サービス業である」と定義して、サービス業は「集客」がなければ始まらない、というところから様々な革新、改善が行われたわけです。 エリアに恵まれないが故に「いかに集めるか」という発想にたって成功し、その成功は他のJR各社に「ノウハウ」として流通しています。

 

こう書くと、一方で「JR北海道」…ということになります。 事故から不正まで、不祥事のオンパレードが続くよどこまでも、というこの会社。国鉄の分割民営化、の時点ではJR北海道とJR九州は「地方の赤字ローカル路線を抱え黒字化は厳しい会社」という同じ立ち位置にあったのです。

 

それが20年を経て片方を「ななつぼし」とすれば片方は「星ひとつ」それ以下かもしれません。

事故多発に経営悪化のJR北海道、地域観光に貢献で好調JR九州〜明暗分けたものとは?

 

同じ道具で同じ商売をやってもやる組織によってこれだけ「差」が出るのです。 トップの差、戦略の差で。

 

この事実はフランチャイズ的視点からも大いに学ばなければなりませんね。

 

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これが「ななつぼし」の車内。驚きますね。

 

 

本日はこんなところで。