ワタミの凋落に考える、負け組でもそこそやっていける業界もあるのに、という話
しかし本当に「あのワタミが」と思うわけです。飲食業の流行り廃りは恐ろしい、そして、「人」の問題でつまづきレッテルを張られると、ひとつの大企業が吹っ飛ぶこともある、そんな事例です。飲食外食業界というのは競争が激しすぎるのです。
しかし、そんな大手が簡単に凋落するような業界もあれば、一方で一度大手になってしまうと余程のことがない限り、ずっとやっていける、という業界もあります。
飲食・外食と違って競争が激しくない業界。というか、競合との競争に負けてもそこそこやっていける業界。
何業界だと思います?
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他にもいくつかあると思いますが、竹村的には「塾業界」がそれに当てはまる、と思います。
塾業界は一見競争が激しそうに見えますが、実は競争に負けた企業が市場から退場する、というケースは非常に少ない。
竹村が東進に入社したのが27年前、その時点で大手といわれた学習塾がたくさんありましたが、ほぼほぼ今も残ってます。無くなったのは内部分裂した埼玉の山田義塾くらいではないでしょうか。
もちろん業界内の競争は激しく、東進はその中で「勝ち組」となったわけですが、コテンパンにやられて退場した「負け組」というのはいない。競争に勝てなくても一度そこそこ大きくなってしまうと、そこそこやっていける、とういう業界なのです。
正直なところ、市進学院なんかはかなり死に体、です。上場してますので財務状況をみれば一目瞭然でしょう。そして社員の労働問題もあってペナルティもくらってます。でも、ワタミのようにはなりません。「オマエはもう死んでいる」はずなんですが、生徒を減らし続けながらも、なんとか生きながらえます。
塾業界というのは、相撲で言えば一度幕内に入ってしまえば、5勝10敗くらいの成績でもそのままやっていける、何十年もという感じに見えます。
一方でワタミは5年前まで12勝3敗くらいで大関くらいにいたのに、アクシデントがあって歯車が狂い5勝10敗を3場所やったら、即十両に真っ逆さま、で引退、という感じです。厳しいですね。
これは歴戦とした「業界差」だと思います。
本日はこんなところで。