竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界30年これまで50を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

フランチャイズ業界30年 FC専門家の情報発信。
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塾だらけの新聞折込チラシについて考える…

竹村義宏のフランチャイズBlog
こんにちは。
 
 
関東は何日ぶりの晴れ間なんでしょう?~竹村です。
 
少なくとも7月に入ってからは晴れの日はない、と思ってたら7月の日照時間は30分をきってる、とのこと。ということでコインランドリーのオーナー様は大喜び(笑)。洗濯日和の逆がコインランドリー日和、なわけです。
 
 
 
本日はこんなPHOTOから。
 
これは今週月曜と火曜の二日間で新聞に折り込まれた「学習塾」のチラシ、です。そしてこれよりは少し少ない、程度の数がポストにポスティングされています。
 
ほんと「塾ばっか!」ですね。新規外部生をとりこみやすい「夏期講習」とはいえ…
 
確かに竹村の住む新浦安は子どもが多い地域ではありますが、それにしたって、という量でしょう。
 
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こんなに入ってそれぞれ反響があるんだろうか?と思われるかもしれませんが、これを何十年もやってるわけですから「反響はある」のです。
 
竹村が25年以上前に株式会社ナガセに入社した時は、まだ予備校部門東進ハイスクールではなく小中学生部門の東進スクールがメイン部門でした。
 
当時、広報部の社員なんかが新聞折り込みチラシの反響率について「昔(創業時)の半分」と言ってました。そこからさらに20年で10分の1になった、と言われています。半分×1/10ですから、30年前から1/20になったわけです。
 
昔は1万枚折り込んで、毎日10件くらいの電話が数日鳴る、なんてことが珍しくなかったわけですが、今や1万枚折り込んで1件、2件の反響しかなくても、「そんなもんでしょ、1万枚じゃ」と言われる状況。
 
 
それでも他に「チラシ」にとって変わる有効な集客施策がない、のが学習塾の業界です。だから30年で1/20の率になっても、その率をなんとか上げられないか?と工夫を凝らしている。しかし「チラシづくりのノウハウ」をたくさん入手して、勉強しても画期的な手法、なんてそりゃありません。40年前から一生懸命やってるんですから。
 
なので「反響率を上げる」というのではなく、「反響数を上げる」という方向になり、1万で少なきゃ3万、それでも足りなきゃ5万、となって、何度も折り込む。その結果が上の写真の「塾ばっか!」です。
 
 
 
学習塾のチラシについて聞かれてよくするアドバイスとしては、チラシ、とくに新聞に折り込む、なら「価格」で訴求するのがいちばん反響がとれる、ということですね。
 
そういう意味ではこの「トライプラス」がそこをとらえています。やはり宣伝上手、な会社ですね。テレビCMではイメージ、話題。チラシでは価格。
 
 
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内容どうこうより、まずは価格。30%OFF。
 
 
新聞に折り込まれたチラシ、というものに人はまず「価格」に目がいくように習慣づけられています。
 
スーパーのチラシで「卵がいつもより10円安い!」というだけで主婦は「アラ!」と思うわけですが、「いつもよりいい卵がはいりました!」と書いて、その卵がいつものとどこが違うか、なんて書いても読みゃしません。
 
 
だから、塾のチラシはまずは「価格がいかに訴求できているか」がポイントだと思いますね。
 
 
最後にもうひとつ、こんなに反響率が下がっても塾業界がチラシを折り込み続ける理由を。
 
それはこのチラシで一人来てくれれば、「単価が高い」=かなりの金額を払ってくれる、からですね。
 
よく言われる話ですが、小学校4年生から中学3年生まで6年間通ってくれれば、立派な新車1台分、くらいの売り上げになるのです。
 
だから、チラシをみて来訪してくれた親子の面談は、新車1台のセールス面談、ともいえるわけで、ものすごく大切なわけです。弟や妹がいたら掛け算です(笑)。
 
 
なので、これからも新聞折込に塾チラシは入り続けるでしょう。
 
 
でも、ここまで読んで頭の良い方は気づいてると思いますね。
 
本当に大事なことは、反響率の高いチラシをつくることよりも「途中で退塾しない」塾にするここと、なんですね。それができればチラシの折り込みにもっとお金がかけられますから。
 
 
本日はこんなところで。