竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界30年これまで50を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

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サイバーエージェント藤田晋社長の「企画書を見る側」からの視点が面白い

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こんにちは。

 

甲子園ついに開幕!竹村です。

 

 台風11号の影響で2日間延びたこともあるんでしょうか、スタンドは超満員!大会初日に兵庫・大阪代表が出るわけではないので、この「甲子園人気!」はスゴイ。 地元千葉は初出場の東海大望洋!6日目、と遅い登場です。大会2日目の明日に我が故郷、茨城県取手市の藤代高校!ですね。小中時代の同級生も沢山進学した高校ですので盛り上がります。あとは全く関係ないですが、静岡の静岡高校は応援したくなりますね。 球児たちの暑い夏の熱い戦いを楽しみにしています。

 

さて、本日はコチラを紹介。

サイバーエージェント社長が明かす「通る企画書」

 

日経の「週末スキルアップ塾」から。「日本で一番企画書を見ている経営者」と評される藤田晋社長が、「つくる側」ではなく「見る側」から「企画書」を論じていますが、内容は「企画書」を超えて、成功するビジネスモデルの考え方、に通じます。 「有料会員限定記事」なんで、竹村なりの赤ペンチェックの部分を引用で紹介します。

見栄えの良い企画書を作ることが大好きな人の中には、考える時間が「1」で、作っている時間が「9」の人もいる。それは全く逆で、「9対1」でないとダメ。

 

これは良く言われる事です。「見栄え」でプラスになるのは企画書をあまり見ていない人に見てもらう場合のみでしょう。

ネガティブな質問をしたり、企画の不備を指摘したりした時に、その提案者の熱意が本物かどうか、ある程度分かります。<中略>ダメな企画の場合は、ネガティブな質問に対して答えが詰まります。また、しつこく粘るにしても、目的が「企画を通したいから」になっていることが、明らかに見て分かります。企画の甘い点を指摘しているだけなのに、人格を否定されているような気になって、反論してきます。

 

「人格を否定されているような気になって反論」こういう方も確かに多い。そして「表情」を見ていれば誰からもわかる。「熱意」が「必死さ」に変わり、それが裏目に出る、という状況です。

熱意が本物の時は、一生懸命に説明しながらも、「別にあなたに認められなくてもいいですけど」という顔をしていたりします。そうなると逆に、こちらとしても、「何かあるのか?」と気になり始めます。

 

もちろんこれをポーズでやってもダメでしょう。普通に考えて「スゴイ企画」なら目の前の人に伝わらなければ、「次の人」に行けばいいわけで、当然「この企画が伝わる人、その中で最も響いた人」と組みたい、という風になるはずです。それは相手に伝わる、ということですね。

マトリックスで市場分析して「ここがブルーオーシャンです!」と目を輝かせて話す人はダメですね。そんなに簡単に市場分析できるはずがありません<中略>意味もなく図解したり、よく分からない要素を縦軸と横軸にしたりするケースが多すぎて困ります。「成功要因を研究して作りました」というものは、現実感がなくて大抵ボツになりますね。<中略>

 

これは本当にそう思います。竹村なら「ブルーオーシャン」なんて言葉を使われるだけで「嘘臭い」とまでは言わなくても「う薄っぺらい」と思いますね。 それでもまだまだフランチャイズ本部の資料には、「これぞブルーオーシャンです!」なんてフレーズが大きなフォントで書かれてたりするところが多い。殆どが「どうみても儲からないビジネス」です。

大きなプロジェクトになればなるほど、他人のアドバイスを柔軟に盛り込んで企画を改善していける人でないと難しい。広告会社の熟練の営業マンなどは、信念があるのかどうか不安になるほど、顧客の意見に対して「ですよね! それでいきましょう!」と言って、大きな仕事を仕切っています

 

こういう「軸をぶらさず柔軟に」というのが大きな仕事の基本。「軸」があるからこそ、初期の案からエッというほど大胆に変えられるわけです。 さてさて、いくつか紹介しましたが、このインタビューの中で、竹村の「ベストオブ赤ペンチェック」は次の箇所ですね。

「分からない企画書」であっても、頭ごなしに否定することはありません。よく分からない「多くの人が否定する企画」は、“ダイヤの原石”の可能性があるからです。ブログをはじめ、ツイッターやフェイスブックといった斬新なネットサービスは、企画書では、その魅力をうまく伝えるのは難しいでしょう。実際に利用してみないと、面白さが分かりにくいサービスだからです。

 

「新しいビジネスを創る」という意味での本質、でしょう。 「企画書」にして「多くの人が賛成する」みたいなものは、実は「新しくもなく大きなビジネスにはならない」のです。 「本当の魅力」というのは企画書やトークでは伝わらない。本当にごく一部の人に「良くわからないけど面白い!」と響くんですね。

 

本日はこんなところで。