竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界30年これまで50を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

フランチャイズ業界30年 FC専門家の情報発信。
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直営の「命令式」とFCの「説得式!」そのバランスという難しさ

竹村義宏のフランチャイズBlog
こんにちは。
 
 
「くだらない」なんて言葉すらオマエにはもったいない!、竹村です。
このあと「夢・夢言ってるならずっと寝てろ」と続きますね。
 
本日の朝ドラ「まれ」から。小日向文世演じる「ケーキ馬鹿」が「夢はみんなで叶えるもんですよね!」と必死につめよる希(まれ)に言い切る言葉です。
 
ドリーム・キラー、ですかね?
嫌違うでしょう(笑)。
 
 
さて。少し思うところがあり座右の本棚からこんな本を引っ張り付だし読んでます。
 

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フランチャイズは19世紀に米国で発明された最大のビジネスモデルである」と評されるくらいですから、フランチャズは「学問」としても深く研究されています。
 
このJ.ブラダックのフランチャイズ組織論」は実例の紹介と検証が詳しく、それをさすが「ハーバード流」という感じに「体系的」にまとめられています。日本ではこういう本はないですね。
 
かなり「難解」ではありますが、フランチャイズを「研究する」立場の方は手元に置くべき一冊、です。こういう本がワンクリックで手元に届くという素晴らしい時代。Amazonに感謝。
ハーバードのフランチャイズ組織論

ハーバードのフランチャイズ組織論

 

 

 

「難しい」とはいえ、フランチャイズのことを真剣に考えている方なら、随所に挿入されている「わかりやすい図解」だけでも大いに気づきがあるはずです。

 

例えば、

 

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システム全体の複合過程を各ステージに分け、「直営方式」と「フランチャイズ方式」で比べています。この表の「矢印」の意味するところを考えるだけでも、大いに価値あり、と思いますね。
 
 
それがよく分からなくても、最後「ステージ4」の、
 
直営の「命令」
 
 
フランチャイズの「説得」
 
という意味をよく考えてみるだけでも価値あります。
 
 
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この適合プロセス問題については、Jack in the Box社の事例が面白いですね。マーケティング担当副社長は次のように述べています。
 
われわれはフランチャイジーに物事を押し付けたりはしません。われわれが先導をして最終的な決定を下しますが、彼らが承認しないことを行ったことなどひとつとしてありません」。
 
このJack in the Box社、本書によれば、フランチャイズ契約においてはフランチャイジーの適合プロセスへの参加をかなり厳しく制限している本部です。つまり本部主導の色が濃い本部なんんですが、その本部でも上のようなの発言です。
 
ただ「先導して」がキーワードですね。
 
目先だけ、自分のまわりだけみてしまうフランチャイジーに対し、「先」をみてもっと「広く」みて、ビジョンを示し導いていかなければならない。
フランチャイズ本部においては「先見性」が大事であり、それをベースとした「リーダーシップ」が持てるかどうか?
 
ここが難所であり分水嶺、です。
 
 
ちょっと難しいですかね。
 
 
最後に誰にでもわかるフレーズを「はしがき」から引用紹介しときます。
 
チェーン組織本部とフランチャイジーの関係は結婚のようなもので、その組織に入ることを同意したなら、そこにはいくつかの従うべきルールがあります。
しかし、関係を続けようとするのであれば、そこには多くの課題を解決する努力が必要とされます。
お互いに関係を継続するために「課題を解決する努力」が必要ですよ、と。

そして、
 

直営方式はあたかも軍隊のごとく組織されています。

・・・もしも部屋の中に11人いて。10人が同一の考えを持ち、私だけが別の考えを持つとしても、全員が私の考えで仕事を行うことが可能なのです。 

 

どうでしょう?

 

 

「結婚」と「軍隊」

もキーワード、ですね。

 

 

竹村も喩えとしてはよく使ってます。

 

 

本日はこんなところで。

今日はこれから子どもが通う小学校の運動会に顔を出し、それから武田塾の説明会へ。