竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界30年これまで50を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

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「タニタ食堂」のFC展開は面白いと思います

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こんにちは。 今日から新年度、今年も1/4が終了しました、竹村です。 昨日は消費税5%の最終日、どの駅も定期券の列はスゴかったですね。ガソリンスタンドも夜まで本当に並んでました。 定期券なんて2週間前から買えるのに、どうして最終日だけこうなる?これはやはり「行列好きの日本人」として外人から見たらCrazyの域でしょう。 流石に「わざわざ並んで買いたい」というのはオカシイですから、「別にいいかな」と迷っていた人が、他人が沢山並んでいるのを見て「私も」となる、としか考えられませんね。 さて本日は日経本紙朝刊にこの記事が。 タニタがシェフ育成 服部学園と提携、FC出店を支援 記事によると、

タニタの谷田千里社長は同日の記者会見で「タニタ食堂を47都道府県に少なくとも1店ずつは設けたい」とした。タニタ食堂を別会社にしてFC店の展開を本格化する。

ということで面白い試みですね。 そして、服部栄養専門学校と組んで、 タニタシェフ育成コース」 をつくり、これを修了した人にFC店を出す権利を与える、という打ち出し方も面白い。 考えてみればとくに「新しいやり方」ではないわけです。 「タニタ食堂」のシェフになるためのノウハウを修得する「研修」を服部栄養専門学校アウトソーシングする、ということですから。 「教育・研修」と「看板」はフランチャイズに加盟する大きな「意味(=メリット)」です。 本当はもうひとつふたつ重要なメリットがありますが、この「2つ」は昔から言われ続けるところです。 要は、他ではできないやり方を「学び」、それで店を開けば「その看板」が差別化になって集客できる、ということです。 ところが現実にはこの「2つとも」欠けたFC、というのも結構あります。 本部直営を手本とした「運営マニュアル」はきちんとしている。しかし、それを学んでもらって再現させるための「研修」はいいかげん。そして「看板」で集まるか?という点においては、そこは多くは見込めない、という本部がかなりの%だと思います。 そこから考えると、このタニタ食堂フランチャイズはこの2つを抑えてますね。なので加盟して取り組むにはかなりの資金はいるとは思いますが。 詳細が発表されるのを待ちましょう。 ついでに今日の日経から… アマゾン、クラウドで席巻 安さと両輪で稼ぐ 「ビックデータ」の活用が各業界で話題なわけですが、社内に専門部隊を組織して大金投じてプロジェクトを組む、なんてもんではないんですね。 事例として出ている「スシロー」の話は注目すべき。

日本に360店舗超を展開する回転ずし最大手、あきんどスシロー。店内は週替わりのネタを載せたすしを楽しむ家族連れなどで常ににぎわう。  皿の一つひとつにICタグを付け、年間10億件ものデータを収集。ビッグデータ解析で売れ行きを細かく把握し、2週間に1度のペースで新商品を投入する。

それまでは店長の「経験と勘」でやってたところを、このデータ分析メインに変えて、なんと、  廃棄率が75%減 とのことです。 外食産業の中で、とくにロス率の高い業態、店長の裁量で利益率がブレる業態などは、この事例を参考に変わっていくと思います。 ついでに、最後に。 ヤマダで買い物「顔パス」 米ペイパルと組む スマホで待たずに決済 これは、商売として、少なくとも買う側として便利だ!というイメージは正直まだできませんね。 ネット販売に負けてその牙城が崩れたヤマダ電機が、「その先」を狙った施策なんだと思いますが…

。店を訪れた時にアプリを立ち上げると無線で来店情報を発信、店にいる店員がタブレットで検知する仕組みだ。

とのことですが、そもそも店員なんか寄ってこないで欲しい、という層の方が多いでしょうし、「寄ってこられる」としたらかなりその商品に詳しい、買う側の立場でアドバイスしてくれるマイスターのような店員です。販売員や売り子の類がいくら腰低く寄ってきても、追っ払われるだけでしょう。 本日はこんなところで。