竹村義宏のフランチャイズBlog

フランチャイズ業界30年これまで50を超えるFCに携わった竹村のブログ。2015年5月FC2から引っ越し。

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明光もIEもITTOも!「個別学習塾のコモディティ化」について考える!?

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こんにちは。

 

本日は2月の最終営業日!竹村です。

 

今朝、居酒屋中心に飲食業をやられている社長と話しましたが、やはり厳しい、と。 商売では「ニッパチ」が厳しい、というのが通説ですがこれは営業日数が少ない、夏休みや正月でお金を使うので財布が寂しい、ということですね。

考え方を変えれば厳しいのはここまで、来月3月からは一気に春!雪が溶けて川になって流れていって♪良い流れができるはず。

 

 

さて、昨日はとあるイベントで個別学習塾のプレゼンを聞く機会がありました。

この資料はそのひとつの大手個別指導FC本部のプレゼン資料の1ページ。

 

 

「個別学習塾のコモディティ化ですか・・・(笑)。

 

このプレゼンをした個別学習塾は大手でテレビCMなんかをやってますので、個別学習塾はコモディティ化が進み消費者に対して業態で差別化ができないので、マス宣伝によってブランドイメージを植え付けられるところが強いですよ、ということです。

 

ひとつの主張、ではあると思いますが。 「学習塾 コモディティ化」なんてググってみたら、元ベンチャー・リンクで一緒に働いていたなかたに氏が、ブログで書いてますね。研究者目指してる方なんで、ちょっと学術系ですが(笑)。

 

分析!考察! [ コモディティ化 ] 個別指導塾業界に対する一考察コモディティ化」という言葉は半導体メーカーの凋落なんかでよく聞く言葉になりましたが、このなかたに氏が例としてあげている「薄型テレビ」はわかりやすいかも。

消費者にしてみれば「全く使わなそうな機能」をごちゃごちゃつけてメーカーは一生懸命に新しいテレビを売ろうとしますが、消費者サイドにしてみれば「どれも結局大差ない」と思うわけです。消費者がそう思っていても、メーカーサイドは「うちの商品は他社より優れている、大きな差がある」「薄型テレビはどれも大差ないなんてことは無い!」と考えているわけで結局それと似たりということです。

なかたに氏は個別学習塾における「脱コモディティ化」の処方箋として、つまるところ、

業態やプランなどはイノベーションレベルで差別化されないかぎり、多少変えた所で焼け石の水です。となると対策は「消費者とのコミュニケーション」しかないのです。

「業態やプランなどの差別化はコモディティ化の前には焼け石の水」この認識は重要ですね。

付け加えるならば、「脱コモディティ化」と考えるより、「コモディティ化」を上手く利用する、という視点をむしろ強調しときたいですね。 「コモディティ化」というとネガティブイメージが強いわけです、普通。業態のコモディティ化=業界の縮小、みたいな。

ただ、よく考えてみれば「個別学習塾はコモディティ化」によって多くの個別学習塾が恩恵をこうむっている、ということもできるのです。 「個別指導塾はどこも大差ない」というのは、逆に言えば、どこに入っても「そこそこのレベルある」ということなのです。 わかりますかね。このイメージ。

トイレットペーパーを買う時、聞いたことのないメーカーの一番安いやつを選んでも、流石に拭いたらおしりが痛い、とか、流しても流れない、とかありえないわけです。コモディティ化というのはそういうことです。

 

「新しい個別指導塾」がひとつ開校すると、「新しい」というだけで生徒が集まるわけです。10人とか20人とかは。これは普通に考えればちょっとおかしい話なわけです。実績もなければどんな人がやっているのかもわからない。でも「新しい塾ができた、どうかしら?」と思うのは、まさに「個別指導塾のコモディティ化」による恩恵です。

 

テレビで明光義塾が、スクールIEが、トライプラスが「個別はいいよ、中でもウチだよ」と宣伝すれば、それは多くの人に「個別は確かにイイ、でもどこも大差ないでしょ」と伝わっていく。

 

これが「コモディティ化」です。

 

 

本日はこんなところで。